2018年12月15日 水星が西方最大離角
明け方の南東の低空に見えている水星が、12月15日に太陽から最も離れて西方最大離角となる。
日の出45分前の高度は約10度でかなり低いが、水星としては相当見やすいほうだ。とはいえ、金星のような目印になる天体は近くにないため、少し見つけづらい。方位と高度をよく確かめて、南東の空のひらけたところで双眼鏡で探してみよう。水星より低いところには木星も見えており、下旬には両惑星が大接近する。
地球の内側を公転する水星や金星は、太陽の反対側に来ることはないので、決して真夜中には見えない。空の中での位置が太陽から大きく離れることがなく、見える時は必ず日の入り後の西の空か、日の出前の東の空となる。
今回のように太陽から西側に最も離れるときを「西方最大離角」と呼び、この日の前後は日の出前に観測しやすい。反対に太陽から東側に離れる「東方最大離角」のときは、日の入り後の西の空で観測しやすくなる。
2018年12月上旬から2019年1月上旬の、日の出45分前の水星の位置(青線)と木星(黄線)、金星(上の黄線)の位置(場所の設定は東京)。日付横の括弧内は等級。細い月が見える日も表示
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