土星に明るい嵐が出現中
【2018年4月19日 惑星仮想天文台&研究所/Planetary Society】
3月29日(世界時、以下同)、ブラジルのアマチュア天文家Maciel Bassani Sparrenbergerさんが、土星の北半球の高緯度域に新しく発生した明るい嵐を発見した。
この発見を受けてスペイン・バスク大学のAgustín Sánchez-Lavegaさんは、同大学の惑星仮想天文台&研究所(Planetary Virtual Observatory and Laboratory; POVL)のウェブページ上に緊急依頼を投稿し、新たに発生した土星の嵐の推移をモニター観測するようアマチュア天文家に呼びかけた。
呼びかけに応じて世界中のアマチュア天文家が土星観測を行っており、日本の月惑星研究会ウェブサイト内の土星の最新観測報告ページに掲載された画像でも嵐が確認できる。
4月1日に画像を投稿したDamian Peachさんによると、ビデオキャプチャのライブ映像で確認できるほどの嵐を見たのはこの20年間で今回が2度目、2011年以来ということだ。
これまでにも土星の大気中で新たな活動が見られると、アマチュア天文家の観測結果が研究に利用されてきた。長期にわたり蓄積されてきた観測データは、昨年9月まで13年にわたり土星探査を続けてきた探査機「カッシーニ」のデータと共に重要なものだが、カッシーニの探査が終わった現在、アマチュア天文家の観測はさらに必要性が高くなっている。
〈参照〉
- 惑星仮想天文台&研究所:URGENT: Saturn polar storm - Maciel Bassani Sparrengerger has imaged a bright spot on Saturn CM on March 29 at 08:16:05 UT that has later been confirmed by several observers
- Planetary Society:A new storm on Saturn!
〈関連リンク〉
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