2020年8月13日 金星が西方最大離角
未明から明け方に東の空に輝く金星が、8月13日に太陽から最も離れて西方最大離角となる。
日の出3時間前にはもう地平線上に昇ってきており、日の出1時間前の高度は30度近くに達する。マイナス4.3等と非常に明るく輝いており、まさに「明けの明星」と呼ぶにふさわしい存在感だ。8月中旬の明け方にはすでに冬の星座たちが東の空に見えており、明るい星々が多いが、その中にあって金星は別格の輝きを見せている。ぜひ早起きして眺めてみよう。16日には細い月と接近する美しい光景も見られる。
現在ふたご座付近に位置している金星は、今後かに座のプレセペ星団(9月中旬ごろ)、しし座の1等星レグルス(10月上旬ごろ)、おとめ座の1等星スピカ(11月中旬ごろ)と接近する。その後、来年1月上旬ごろまで明けの明星として輝き、来年5月ごろから宵の明星として夕方の空に見えるようになる。
2020年7月~2021年1月の、日の出45分前の金星の位置(場所の設定は東京)。金星の見かけの形状は大きく描いている
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- 【特集】明けの明星 金星(2020年 夏~冬)
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