小嶋さん、へびつかい座に新星を発見

このエントリーをはてなブックマークに追加
群馬県の小嶋正さんが9月5日、へびつかい座に約12等級の新星を発見した。

【2025年9月9日 高橋進さん/CBAT

群馬県の小嶋正さんが9月5日10時23分ごろ(世界時。日本時では19時23分ごろ)にデジタルカメラ+300mmレンズ(ノーフィルター)で撮影した画像から、12.5等の新天体を発見しました。この天体は8月30日の画像では13等以下で写っておらず、山形県の板垣公一さんによる5日19時31分(日本時)の画像では12.4等で写っていました。

確認画像
8日に撮影された確認画像(撮影:吉本勝己さん

新天体の出現の報を受けて、南アフリカ天文台の反保雄介さんたちが分光観測を行ったところ、P CygプロファイルをともなったHα輝線などが確認されました。また、岡山県の藤井貢さんによる分光観測でも同様の輝線が観測され、この天体が古典的新星であることが確認されました。

新星のスペクトル
新星のスペクトル(提供:藤井さん、Hα輝線部の追記は高橋さんによる。画像クリックで表示拡大)

新星の位置
新星の位置。画像クリックで星図拡大(「ステラナビゲータ」で星図作成)

小嶋さんの新星発見は今年3月以来となります。

この天体は発見後もゆっくりと増光しており、7日には10等にまで明るくなっています。引き続いての観測が望まれます。

新星の光度曲線
新星の光度曲線(CBATとVSOLJメーリングリストの報告から高橋さん作成)

〈参照〉

〈関連リンク〉