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星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

ぷらべん 88歳の星空案内人 河原郁夫

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ぷらべん 88歳の星空案内人 河原郁夫
 

  • 冨岡一成 著
  • 旬報社
  • 18.8×12.8cm、212ページ
  • ISBN 978-4845115655
  • 価格 1512円

まるで先生(実際は著者)が直接評者に語りかけてくださるような本。残念ながら、評者は時代的に五島プラネタリウムで一緒に仕事をさせてもらえなかったが、先生は渋谷で伝説の心優しい巨人だった。だが、大東亜戦争前(ほとんどの皆さんには第二次世界大戦というべきか)の東京で、最初のプラネタリウムとなった東日天文館(後に毎日天文館と改称:米軍の爆撃で焼失)に通い詰めた天文少年だった河原少年のことは、本書で初めて知った。奇しくも2018年12月に、東日がかつてあった有楽町駅近くに、新しいプラネタリウムが開館した。評者も是非行ってみよう! 当時東京蒲田にお住まいだった先生が、何度も通った姿を思い浮かべてみよう。そこが天文少年を天文青年に、そして東京天文台職員から五島プラネタリウム初代解説員に立派に育てあげたのだ。評者も解説ばかりでなく、晴れている時は朝夕梯子を登り、上階で太陽に向けてセットし片付けていたシーロスタット望遠鏡を、実は先生こそが日本光学と掛け合って設計したとは、本書で初めて知った。また、ロビーの8機の星座ジオラマも先生が企画設計したものだったことや、英国フィリップス社製の天球儀にラランド創案の猫座が描かれていたことは、本書で久しぶりに思い出し、現在それが保管されているコスモプラネタリウム渋谷で再対面させて貰うという思い出深いこととなった。評者もその端くれだが、天文少年とはこうですよと呼びかけてくれるような、素晴らしい本書である。河原先生、本当にありがとうございます。多数の皆さんに本書をお勧めします。

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