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これは隕石なのか? 不思議な物体との出会い、その検証の記録

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これは隕石なのか? 不思議な物体との出会い、その検証の記録

  • 飯島悦男 著
  • 東洋出版
  • 80ページ
  • 定価 1100円

超珍しい本。横浜・青葉台の有名書店(別フロアのカルチャーセンターで星と宇宙の講座を評者は開いている)でしか見かけなかった本。もちろん購入した。内容も隕石に興味を持つ人なら誰もが読みたくなる。まだ結論は付いていないが、あの有名なつくば隕石に関心を持つ方なら、誰もがほしがるだろうと断言することができるからだ。かなりの期間、書棚に乗ったままだったことが、とてもとてもうなずくことが不可能な本である。

すなわち、その実録の書。全体像や切断部の実写写真が豊富に掲載されており、中でも鉄隕石の分析に欠かすことができないウィドマンシュテッテン模様などの詳細な写真が注目される。隕石の採集と分析に経験がない評者には、隕石に間違いナシと断言できるモノだが、本書購読をきっかけに、いろいろな書店を訪ね歩いて、隕石学の本を古書を含めて何冊も買ってしまった経緯を持つ。

なぜか評者もたまたま見てしまったNHKのBS放送「謎の金属天体プシケ」で紹介された小惑星プシケや、本書の主題の隕石状物質とウリ二つのオウムアムアも解説文の中に登場し、筆者ばかりでなく評者も「これは間違いなし」とうなずけるものである。プシケ、オウムアムア、アロコスばかりでなく、彗星のかけらとみられるタギッシュレイク隕石など、想像が豊かに広がる本書である。

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