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金井三男金井三男さんによる書評

星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

宇宙は無限か有限か

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宇宙は無限か有限か
 

  • 松原隆彦 著
  • 光文社
  • 256ページ
  • 978-4334044459
  • 定価 880円

本書評読者の皆さん! ハッブル・ルメートルの法則はもちろんご存じでしょう? ハッブルの法則なら知っているよとお答えの方は、申し訳ないですが古い。理科年表2020年版178ページにあるように、2018年10月27日に行われた国際天文学連合会員による電子投票で、名称変更が行われました。では、オルバースのパラドックスは? バリオン音響振動は? 宇宙マイクロ波背景放射は? トーラス構造宇宙は? 宇宙のトポロジーは? カシミール効果は? カントールの連続体仮説は? インフレーション宇宙は? シミュレーション仮説は? まぁ、いずれにしても本書が論じているものは、評者など70代半ばの爺さんには及びも付かない最新知識です。でも、面白い! あぁ、天文学を勉強していて良かった!

ところで皆さん、宇宙は無限って考えたことあります? だったら星座なんて意味ないでしょう? ★を線で結んでああでもないこうでもないなんて、★は繋がらないのですから。天動説も地動説も意味ないですね。宇宙が無限だったら、天が動くわけないのですから。だから、ジョルダノ・ブルーノは偉い。天動説・地動説を乗り越えて、宇宙は無限だと考えたのですよ。宇宙を飛び越えただけでなく時代も乗り越えていたのだ。本書をそんな目で読むと良いですよ。すると、熟読している内に熟睡しますから。いやそれは冗談。冗談抜きで、本物で最新の宇宙論をお求めの皆さんに、本書の熟読をお勧めします。

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