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金井三男金井三男さんによる書評

星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

エイリアン 科学者たちが語る地球外生命

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エイリアン 科学者たちが語る地球外生命
 

  • ジム・アル=カリーリ 著・編、斉藤隆央 訳
  • 紀伊國屋書店
  • 19.6×14cm、340ページ
  • ISBN 978-4314011709
  • 価格 2420円

エイリアン(ALIENS)と聞けば、1979年公開の20世紀フォックス製作の映画のイメージが強すぎて、かつスマホ検索でも💀マークなどが出てきて、本書で英語本来の起源を知ろうと一生懸命探し回ったが、遂に登場しなかった。困ったあげく我が家の英語大辞典を引くと、あっさり外国人・異国人とあるだけ。ポカーン! だった。ただそれだけ。

しかし、おかげさまで本書からありがたーい知識を戴くことができた。エイリアンはもしかすると、いわゆる有機体ではないかもしれないのだ。つまり、無機物。とくに衛星タイタンの海、液体メタンの中に暮らしているかもしれない、水素をアセチレンと共に消費する未確認生物も、これからは生物と認定せざるをえなくなるかもしれない。水を重要な生命環境要素とする地球が、もしかすると当たり前の宇宙生物の生息地ではなくなるかもしれないのだ。1995年以来、メチャクチャ見つかってきている系外惑星の中には、驚くべき形の生物がイルカもしれないとなると、地球上の宗教や思想はトンデモナイ変革を要求されることになりそうだ、というのが、本書を学んだ率直な感想である。

日本海を挟んではいるが国境を接する隣国群が、評者にはかくも理解不能に近い状態であることも、もしかすると宇宙では当たり前なのかもしれない。というわけで、本書は様々なことに考えを至らせてくれるありがたい本。評者にとっては、バイブルのような本になった。

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