【レポート】「都市撮影写真入門」と「星空撮影入門 中級編」の講習会を開催

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6月25日(土)、東京・池袋の池袋コミュニティ・カレッジで天文講習会「都市撮影写真入門」と「星空撮影入門 中級編」が開催されました。次回は7月23日(土)にペルセウス座流星群の直前対策として「流星撮影入門」の講座を行います。

【2016年6月27日 アストロアーツ

アストロアーツが池袋コミュニティ・カレッジと共同で毎月1回開催している「アストロアーツ天文講習会」が6月25日(土)に開催されました。今回の講座は「都市星景写真入門 ~比較明合成で夜景とともに星空を撮る~」と「星空撮影入門 中級編 ~さらにステップアップした星空写真を目指そう~」で、どちらも天体撮影に関する内容でした。

午前の部の「都市星景写真入門」は、昨秋行った同講座のリピート開催で、天体写真家の中西昭雄さんが講師を務めました。講座は同氏が執筆したムック「天体写真撮影テクニック 都市星景撮影術」をテキストとして使い、“都市星景”とはどういう天体写真なのか作例を挙げて紹介。「天体写真は空の暗い場所まで車を使って移動する必要があるのに対し、都市星景はむしろ光害のある都市部の夜景のきれいな場所が撮影場所として適しているので最低限の機材で電車で行けること」、「撮影時の露出、絞り、感度などの設定も比較的簡単であること」、「撮影後は画像処理ソフト「ステライメージ7」に撮影画像を読み込ませ「比較明合成」という機能を使うことで意外に簡単に都市星景写真を制作できること」を示しました。

「都市星景写真入門」講習会の様子 「都市星景写真入門」講習会の様子
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午後の「星空撮影入門 中級編」は、固定撮影や追尾撮影の入門講座も行った天体写真家の飯島裕さんが担当。「中級編」とあって、受講者がある程度天体写真を撮影していることを前提とした内容となりました。同氏は月刊「星ナビ」など天文雑誌やカメラ雑誌用に撮影したもの、また国立天文台の広報用に撮影したものなど自らが撮影した作品を例にして、どのような狙いや意図があったのかを説明し、そのための撮影方法や作品に仕上げるときの合成などのテクニックについて話をしました。同氏の作品では印象的な地上風景と星空が写っていますが、実際、星空と地上景色を別々に処理し、最終的にそれらを合成して仕上げているそうで、そうした処理テクニックに興味を持った受講者が多いようでした。

「星空撮影入門 中級編」講習会の様子 「星空撮影入門 中級編」講習会の様子
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次回の天文講習会は7月23日(土)に「流星撮影入門 ~この夏のペルセウス座流星群を写してみよう~」を行います。

「流星撮影入門 ~この夏のペルセウス座流星群を写してみよう~」

日時:
7月23日(土) 13時30分~15時30分
場所:
池袋コミュニティ・カレッジ
講師:
川村 晶(天文現象フォトライター 星の手帖社)
講習内容:
撮影機器のデジタル化に伴い、比較的簡単に流星の撮影が可能になってきました。流星はいつどこに現れるか予測不能ですが、流星群の極大夜はたくさんの流星に出会えるチャンス。流星の撮影を始めるなら、まずはペルセウス座流星群を狙ってみてはいかがでしょうか。講座では、流星の発光や流星群が現れるメカニズムについても触れつつ、デジタルスチルカメラを使った撮影の手法や構図決定のコツ、撮影後の画像処理などを解説します。

現在、申し込みを受け付け中です。詳しくは「アストロアーツ 天文講習会」のページをご覧ください。多くの方のご参加をお待ちしております。

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天体の発する主要4輝線である、Hα、Hβ、OIII、SII付近の波長域を通過させ、それ以外の波長域をカットする干渉フィルター。都市部での星雲撮影に威力を発揮。

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