ニューホライズンズ、史上初の冥王星フライバイを見事達成!

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日本時間7月15日午前10時ごろ、史上初の冥王星フライバイ達成をミッション・チームと全世界へ伝えるべく、誰もが待ちわびていた探査機「ニューホライズンズ」からの信号が無事届いた。フライバイ時の観測データ公開は日本時間16日朝の予定となっている。

【2015年7月15日 NASA (1)(2)(3)

探査機「ニューホライズンズ」にプログラムされていた冥王星フライバイ(接近通過)後の信号は、48億kmの距離を4時間半かけて地球に届けられた。冥王星最接近時(日本時間14日夜8時50分ごろ)にはニューホライズンズは観測に専念していたため、探査機が無事であるという15分間の信号は冥王星を通り過ぎてしばらくしてから送信されたものだ。

米・ジョンズ・ホプキンス大学応用物理研究所の地上管制スタッフ
ニューホライズンズの冥王星フライバイの成功を受けて喜ぶ、米・ジョンズ・ホプキンス大学応用物理研究所の地上管制スタッフ(提供:NASA/Bill Ingalls)

「この偉大なる成功によって、すべての新たなる探究者世代に希望と感動を与えることができたと確信しています。これは、科学と探査における歴史的勝利です。再び人類の持つ可能性のレベルを引き上げたのです」(NASA長官 Charles Boldenさん)。

最接近前の7月13日に撮影された冥王星
最接近前の7月13日に地表から約77万kmの距離から撮影された冥王星(提供:NASA/APL/SwRI、以下同)

「ニューホライズンズは、マリナーやパイオニア、ボイジャーなど惑星探査で偉業を成し遂げた探査機に続き、冥王星探査で成功を収めました。ニューホライズンズのフライバイ達成によって、惑星探査の一つの時代が完結しました。半世紀におよぶ努力は、永遠に遺産であり続けるでしょう」(ニューホライズンズ主任研究員 Alan Sternさん)。

ニューホライズンズの観測データの受信には16か月かかる見通しで、その分析と研究には何年も要する。また、ニューホライズンズの探査目標は冥王星や衛星カロンだけではない。太陽系形成のなぞを紐解く数千個もの天体が存在するカイパーベルトの中を飛行して、今後も探査を続行する。


最接近前にとらえられた冥王星と衛星カロンの擬似カラー画像からは、冥王星の巨大なハート模様が異なる2つの領域から構成されていることなどが見て取れる。冥王星とカロンの氷を作っている分子やクレーターをはじめとする地形の年代を理解したり、宇宙放射線による表面の変化について知見を得たりするのに役立つ画像だ。

冥王星と衛星カロンの擬似カラー画像
冥王星(左)と衛星カロンの擬似カラー画像

「冥王星とカロンが実に複雑な世界であることがわかります。冥王星上の異なる領域に存在している物質を明らかにし、なぜそれがそこにあるのかを知りたいと思っています」(ニューホライズンズ共同研究員 Will Grundyさん)。

14日夜10時ごろに埼玉県で撮影された冥王星
14日夜10時ごろに埼玉県で撮影された冥王星(撮影者:haru-kさん)。ステラショットで導入、ステライメージでコンポジットし、ステラナビゲータの星図に貼り付けて名称表示。クリックで投稿画像ギャラリーの掲載ページ

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