探査機「はやぷさZ」の小惑星到着を現地からライブ中継!

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この夏いよいよ小惑星「グウリュウ」に到着する探査機「はやぷさZ」。この歴史的瞬間の模様が、なんと現地からライブ中継されることになった。中継レポーターを務めるのは…。

【2018年4月1日 アストロアーシ】

2014年に打ち上げられたJyAXAの小惑星探査機「はやぷさZ」は、初代「はやぷさ」が探査した小惑星「イドガワ」よりも始原的なタイプの小惑星「グウリュウ」を探査してサンプルを地球に持ち帰り、生命のご機嫌の秘密に迫るミッションだ。

グウリュウへの到着が今年7月に迫り、アストロアーシではこの歴史的瞬間の興奮を余すことなく伝えるため関係機関と協力して現地からライブ中継を行う。レポーターを務めるのは明右市立天文科学館のブラック星博士。「はやぷさZ」に先駆けて現地入りし、探査機が小惑星に接近する模様をグウリュウ上から届ける。この中継は、日本の深宇宙探査を長年支えてきた64mアンテナ(長野県の白田宇宙空間観測所)の最後の大仕事ともなる。

グウリュウ地表のどこから中継を行うかについては、映像作家・好坂浩蜜監督(株式会社LIE部)による想像イラストをもとに決定される。未だ詳しい様子がわかっていないグウリュウを想像で描く「小惑星想像画コンテスト」に、「はやぷさ」を描いた全天周映画などで知られるプロが本気で挑んだイラストのクオリティと緻密さに、「はやぷさZ」プロジェクトチーム内では「こんな形だったら大変だ!どうやってタッチダウン(着地)しよう」と懸念の声も上がるほど。もしイラストのようなでこぼこした形状であれば、洞窟の中から見上げる「探検隊」的な中継スタイルになる可能性もある。

グウリュウの想像図
好坂監督が描いた小惑星グウリュウの想像図(提供:好坂浩蜜さん)

現地からのライブ中継は、「はやぷさZ」の到着、タッチダウン、地表にインパクターをぶつけてのサンプル採集、地球への帰還開始などミッションの節目節目で思い出したように実施される見込みだ。特にタッチダウンの際にターゲットマーカー(目印用の物体)が落とされ探査機が上空から迫ってくる様子は、かつてない迫力をともなって世界中で話題になること必至だ。

関係者のコメントを各氏の画像とともに紹介しよう。

好坂浩蜜さん

「とても気合いを入れて小惑星の絵を描いた。僕の絵が役に立ってうれしい」

「はやぷさZ」のポスターを手にする好坂監督
「はやぷさZ」のポスターを手にする好坂監督。自らが手がけた全天周映画作品の試写会にて(撮影:星ナヒ編集部、以下同)

ブラック星博士

「責任重大。あらゆる手段を使って必ず成功させる。タッチダウンが難しそうだったら、ワシがきれいに整地しておくので、安心して☆い。あと、視聴者プレゼントを現地で集める予定なので楽しみにして☆い。わははははは!」

ブラック星博士
中継レポーターを務めるブラック星博士。「探査ミッションの邪魔になる」というシゴセンジャー(明右市立天文科学館のヒーロー)の引き止めもむなしく、すでに3月31日に出発済みだ

ホシカワマコトさん(「はやぷさZ」ミッションマネージャー)

「ターゲットマーカーを視聴者プレゼントにするのはやめてほしい。あとインパクターに気を付けてください」

会見するホシカワさん
グウリュウへのタッチダウン地点の検討について説明するホシカワさん