「滋賀天文のつどい2015」開催レポート

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今年で25回目となる「滋賀天文のつどい」が11月29日に滋賀県多賀町のダイニックアストロパーク天究館で開催された。講演会や発表会などで、県内の天文ファンの交流や情報交換が活発に行われた。

【2015年12月7日 高橋進さん】

文:ダイニックアストロパーク天究館 高橋進さん

滋賀県では1993年から毎年、県内の天文施設を会場として「滋賀天文のつどい」が開催されていますが、今年は多賀町にある公開天文台のダイニックアストロパーク天究館で開催されました。

最初に基調講演として滋賀県立大学の小郷原一智先生による「火星と太陽系のはなし」がありました。小学生から熱心な天文ファンまで25名の参加者を前に惑星探査と火星のダストストームなどについての話をしていただきました。小郷原先生は一昨年までJAXAで金星探査機「あかつき」の運航などに関わってこられました。講演では貴重な映像なども交えて火星の気象などについてわかりやすくお話していただきました。

講演に続いての太陽観察はあいにくの曇天でプロミネンスの観察はできませんでしたが、天究館で撮影した画像などで楽しんでいただきました。また研究発表会では「火星の北極寒気とダストストーム~MROの観測から」(安達誠さん)、「マイ天文活動2015」(作花一志さん)、「小惑星による掩蔽2014」「いろいろな掩蔽現象2015」(井田三良さん)、「11/10トリトンによる恒星食の観測について」(井狩康一さん)、「天究館星の会の活動」(重田涼子さん)などの発表があり、発表に合わせて活発な質疑応答が行われました。

滋賀天文のつどいは毎年秋の恒例行事として開催されています。こうした催しによりアマチュア天文家の交流や情報交換が進み、観測研究や天文普及活動がさらに発展することを願っています。

滋賀天文のつどい2015 集合写真
「滋賀天文のつどい2015」(提供:ダイニックアストロパーク天究館)