エウロパ探査ミッション「エウロパ・クリッパー」の継続を承認
【2019年8月21日 NASA JPL】
木星の衛星エウロパは1610年にガリレオが発見した天体で、地球の月よりやや小さいながら双眼鏡でも見ることができる。
このエウロパの表面は氷に覆われていて、氷殻の下には液体の水をたたえた海が存在していると考えられている。2012年のハッブル宇宙望遠鏡(HST)の観測で南極域に水蒸気が検出されたことや、2014年に同じくHSTの観測で間欠泉らしい現象がとらえられたことで、地下海の存在はほぼ確実だとみられている。地下海の存在が確認できれば、そのような環境には生命も存在する可能性もあることから、エウロパは非常に注目を集めている。
このたびNASAは、これまで検討、開発を進めてきた「エウロパ・クリッパー」ミッションを継続し、最終段階に進めることを承認した。
探査機には地形を調べるカメラや分光計、熱放射測定器、磁力計などが搭載され、氷の厚みや氷の下の様子はレーダーで探査する。40回以上にわたるフライバイ(接近飛行)を行い、最接近時にはエウロパの上空25kmという至近距離から探査を実施する。
探査機の打ち上げは2023年以降の予定となっている。
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