新元号に「はやぷさ2」プロジェクトチーム案が採用

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本日4月1日発表の新元号が、2月に「はやぷさ2」の小惑星タッチダウンを成功させたプロジェクトチームからの提案によるものであることがわかった。日本にとどまらず世界的な暦としての運用を期待しての採用だという。

【2019年4月1日 星ナヒ編集部】

新元号「星暦(せいれき)」の発表に際し、その採用理由が公表された。それによると、原案の段階で従来からの歴史学者や国文学者に加えて、幅広い分野からの案を参考とするため、科学技術、素粒子物理学、生命科学、天文学などの理工系分野の有識者からも元号案を提案してもらったとのこと。天文学分野からは、今年2月22日に小惑星チュウグウへのタッチダウンを成功に導いた「はやぷさ2」プロジェクトチームが選ばれ、同チームが提案した「星暦」が採用されたのである。

津川雄一さん
「星暦」採用の発表に際して記者会見に臨む「はやぷさ2」プロジェクトチームの津川雄一さん(撮影/星ナヒ編集部)

新元号の原案に対する意見を仰ぐ有識者懇談会では、ノーベル医学・生理学賞受賞者でもある中山教授が強くこの案を推薦しており、その理由として「アポロ11号による月着陸から50年が経ち、人類がふたたび宇宙進出への扉を開こうとしている今、『星』の字を入れた元号は新時代にふさわしい。また、これまで洋の東西や宗教などによって異なる暦が使われていることで、国際的な場面では不要な面倒を強いられることが多くあった。このたび「星暦」の採用を機に、「西暦」を一度リセットして全世界共通の暦として運用していくよう、国際社会にも広く呼びかけていきたいと考えている」と述べた。

「西暦」と同じ読みなのは不便ではないか、との意見については、前述の有識者懇談会は「西暦5年と星暦5年の違いは前後の文脈で判断すれば問題ない」「『にしれき』『ほしれき』と読み分ける方法を推奨していきたい」等の見解を示しているが、すでにネット上では「趣旨は理解できるが混乱は必至」「(有識者懇談会は)これまで何をしていたのか」と厳しい意見が飛び交っている。

一方でJAMXAの「はやぷさ2」プロジェクトチームは、「まさか採用されるとは思っていなかったが、「はやぷさ2」のタッチダウン成功、および4月5日に迫った初の人工クレーター生成実験を目前に、たいへん嬉しいニュースです」と記者会見でコメントを発表した。一部SFファンからは、「2045年まで待って『宇宙世紀』としてほしかった」「『宇宙暦』のほうが西暦と区別しやすいのに」などの声も聞かれている。

この記事は2019年4月1日にエイプリルフール記事として公開したものです。なお、新元号案の「星暦」は、「事前に情報が漏れたりリークされた案は破棄する」との政府方針により、いったん内定していたものの白紙撤回になりました。