「だいち2号」の開発者が電波功績賞を受賞

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人工衛星「だいち2号」の開発責任者が、衛星に搭載した機器の開発で「電波功績賞」の「一般社団法人電波産業会会長表彰」を受賞した。

【2015年6月24日 JAXA

JAXAおよび三菱電機株式会社の「だいち2号」開発責任者が、「第26回電波功績賞」の「一般社団法人電波産業会会長表彰」を受賞した。地球観測衛星「だいち2号」搭載用の「合成開口レーダ(PALSAR-2)」と「データ伝送システム(XMOD)」の開発で電波の有効利用に大きく貢献したことによるものだ。

授賞式の様子
6月16日に東京都内で行われた授賞式の様子(提供:JAXA))

「電波功績賞」は電波の有効利用に関して特別の功績をあげた個人または団体に対して贈られる賞で、JAXAが受賞するのは2011年に宇宙ステーション補給機「こうのとり」の近傍接近システム通信技術の開発が受賞して以来、2回目である(参照:アストロアーツニュース「宇宙ステーション輸送機「こうのとり」が「電波功績賞」を受賞」)。

「だいち2号」搭載のLバンド合成開口レーダ(PALSAR-2)は分解能が従来の3倍に向上し、高度約600kmの上空から、地表の3m四方の物体を識別できるようになった。また、PALSAR-2で集める膨大なデータを地上に送信するために開発したのが高速マルチモード変調器(XMOD)で、地球観測衛星としては世界最高速度(打ち上げ当時)の800Mbpsで地上にデータを伝送することができる。