TDRや伊豆大島がくっきり だいち2号の初画像公開

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【2014年6月30日 JAXA

5月24日に打ち上げられた地球観測衛星「だいち2号」の初観測画像が公開された。西之島や伊豆大島、東京ディズニーリゾートなどさまざまな場所が高い分解能でとらえられている。


「だいち2号」と航空機がとらえた西之島

「だいち2号」がとらえた西之島(右)と、航空機の合成開口レーダによる4か月前の画像(左)。クリックで拡大(提供:JAXA。以下同)

「だいち2号」がとらえた伊豆大島

(左)伊豆大島の観測画像(右)左画像を、「だいち」初号機の標高データをもとに鳥瞰図化したもの。観測データをもとに、植生や市街地、裸地で色分けしている。赤丸は2013年10月に土砂崩れが発生した場所。クリックで拡大

「だいち2号」とこれまでの衛星がとらえた東京ディズニーリゾート付近

「だいち2号」とこれまでの衛星がとらえた東京ディズニーリゾート付近。クリックで拡大

5月24日に打ち上げられ、初期機能確認試験中の陸域観測技術衛星「だいち2号」(ALOS-2)から、初の観測画像が届いた。6月19日から21日にかけて撮影した画像には、搭載されたLバンド合成開口レーダ(PALSAR-2)でとらえたさまざまな場所が高い分解能で写し出されている。

1枚目の西之島(東京都)の画像では、2月に航空機から撮影した画像と比べて島が拡大していることがわかる。PALSAR-2では昼夜を問わず撮影でき、また噴煙を透過して地表を見ることができるので、火山活動の継続的な監視が可能となる。

2枚目は、「だいち2号」がとらえた伊豆大島(東京都)の画像(左)を、「だいち」初号機が取得した標高データを用いて鳥瞰図表示したものだ(右)。2013年10月に発生した大規模な土砂崩れの痕がはっきりと残り、植生が回復していないことが見てとれる。

3枚目は東京ディズニーリゾート(千葉県)付近をとらえた画像で、1992年の「ふよう1号」、2006年の「だいち」初号機の画像と比べると、分解能が向上しているのがわかる。

「だいち2号」は引き続き初期機能確認試験を経て、8月中旬からは観測データの校正検証が行われる。一般利用者へのデータ提供は11月下旬に開始予定となっている。