宇宙往復実験機「IXV」、ミッション成功

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ヨーロッパ宇宙機関(ESA)は11日、再利用が可能な宇宙往復実験機「IXV」を打ち上げた。大気圏に再突入したIXVは太平洋上に着水し、ミッションは無事成功した。

【2015年2月12日 ヨーロッパ宇宙機関

ヨーロッパ宇宙機関(ESA)が開発中の、再利用可能な宇宙往復実験機「IXV」(Intermediate eXperimental Vehicle)が、日本時間2月11日22時40分にギアナ宇宙センターからヴェガ・ロケットで打ち上げられた。IXVの大きさは全長5m、重量2tで、高度340kmでロケットから分離され、412kmまで上昇したのちに降下を始めた。噴射機能を使って超音速から音速へと速度を落とし、高度120kmで秒速7.5kmまで減速。さらにパラシュートを広げて大気中をゆっくりと下降し、太平洋上に無事着水。地球周回低軌道から帰還するのと同じ条件が再現された。

IXVを搭載したヴェガ・ロケットの打ち上げのようす
IXVを搭載したヴェガ・ロケットの打ち上げのようす(提供:ESA-S. Corvaja, 2015)

回収されたIXVは、オランダのテクニカルセンターESTECで分析を受けることになっている。実験の初期結果は、約半年以内に発表される予定だ。

大気圏再突入技術の習得は、ESAの宇宙開発が新たな段階に入ることを意味する。その用途範囲は広く、再利用が可能なロケット段や他の惑星からのサンプルリターン、宇宙飛行士の帰還、微小重力下における研究、衛星のメンテナンスや処理など多岐にわたる。

ESAのJean-Jacques Dordain長官は、「IXVは、大気圏再突入性能や再利用といった面で新たなる章を開いてくれました。このミッションから多くの技術的なことが学べることでしょう。ミッションは短いものでしたが、そのインパクトは大きいです」と話している。

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