2021年10月の星空

夏の大三角が西の空へ移り、秋の四辺形が天頂近くまで高く上ると、星空にも本格的な秋が訪れたことを感じる。秋の夜空には1等星こそ少ないが2等星は案外多く、思った以上に星々を見つけやすい。ペガスス座、アンドロメダ座、カシオペヤ座などは形もわかりやすいので、ぜひ探してみよう。さらに、木星土星を目印にすれば、やぎ座の位置もわかる。天体望遠鏡で惑星観察や撮影をする合間に、星座探しも楽しみたい。

肉眼や双眼鏡では月と惑星の共演が見ものだ。14日に月と土星翌15日に月と木星が、それぞれ接近する。前後の日も観察して、月の移動や満ちていく様子も確かめよう。また、9日と10日は細い月と金星が並ぶ。やや間隔は開いているものの、秋の夕暮れを彩る見逃せない光景となるだろう。金星は30日に東方最大離角を迎える。このころには日中に青空の中でも見えるかもしれない。太陽に注意しながら「星空ナビ」などのアプリも活用して見つけてみよう。

このエントリーをはてなブックマークに追加

全天星図

全天星図

東京で15日の20時ごろ、南に向かって見上げたときの星空です。月初は21時ごろ、月末は19時ごろに同じような星空になります。
大阪では約20分後、福岡では約40分後に同様の星空になります。


主な天文現象

9日(土) 10月りゅう座流星群が極大
9日(土) 細い月と金星が並ぶ
12日(火) いて座φ星の食
14日(木) 月と土星が接近
15日(金) 月と木星が接近
16日ごろ 金星とアンタレスが大接近
21日(木) オリオン座流星群が極大
25日(月) 水星が西方最大離角
30日(土) 金星が東方最大離角
カレンダー(月齢と天文現象)

惑星

水星

上旬 中旬 下旬
等級 2.9 2.2 -0.5
視直径 10.1″ 9.3″ 6.9″
星座 おとめ おとめ おとめ

現象

金星▶ 特集ページ

上旬 中旬 下旬
等級 -4.2 -4.3 -4.4
視直径 19.5″ 21.4″ 23.7″
星座 てんびん さそり へびつかい

火星

上旬 下旬
等級 1.7 1.7
視直径 3.6″ 3.6″
星座 おとめ おとめ

現象

  • 9日 合
  • 10日 水星と最接近

木星▶ 特集ページ

上旬 下旬
等級 -2.7 -2.5
視直径 45.8″ 43.1″
星座 やぎ やぎ

現象

土星▶ 特集ページ

上旬 下旬
等級 0.5 0.6
視直径 17.5″ 17.0″
星座 やぎ やぎ

現象

天王星・海王星

天王星(中旬)海王星(中旬)
等級 5.7 7.8
視直径 3.7″ 2.3″
星座 おひつじ みずがめ

現象