彗星拡大撮影の計画を立てる
望遠レンズや望遠鏡で彗星をクローズアップ
彗星をアップでダイナミックに撮るには、望遠レンズや望遠鏡を使用し、星を自動追尾する赤道儀に搭載して撮影を行います。尾の詳細な構造が写って驚くこともあります。
拡大撮影にはF値の小さな明るい光学系ほど向いています。カメラレンズの場合も開放F値が小さいほど有利です。
- 露出時間を長くすると彗星の頭部(核)が線状になったり尾の鮮明さが損なわれたりするので、なるべく明るい光学系を使用し、高感度設定で、時間を短くして撮影します。
- 淡い尾を精細に、コントラスト良く、なめらかに描出するには、多数枚をコンポジットする必要があります。「ステライメージ」で、彗星の移動に合わせて合成する「メトカーフコンポジット」を行うのが有効です。
ステラナビゲータで彗星の拡大撮影の計画
天文シミュレーションソフト「ステラナビゲータ12」でポン・ブルックス彗星の尾の見え方や、星雲・星団との接近などを調べ、撮影計画を立ててみましょう。
- リボンバーの「彗星・小惑星」タブの「彗星」の[等級]をオンにすると星図に予想等級が表示されます。
「ツール」メニューの「データ更新」で最新の情報を得られます。 - 彗星の頭部を右クリックして開くメニューから「テイル編集」ダイアログを開くと、尾の見え方や長さを調整できます。撮影画像を参考にしてシミュレーションしてみましょう。
- リボンバーの「視野・写野」タブで[撮像エリア]をクリックすると星図に写野が表示されます。
[詳細]をクリックして「写野」ダイアログを開くと、「お気に入り」として複数の設定の写野を登録できます。様々な焦点距離での構図検討に便利です。
- 「ステラナビゲータ活用ページ」もご参照ください。
- 動画でもステラナビゲータの活用法をご覧いただけます。
クローズアップ撮影のシャッターチャンス
- 10月15日ごろ:オルバース彗星(13P、予想光度 約10等)と接近します。
- 10月15日ごろ:へび座の球状星団M5と接近します。
- 10月21日ごろ:へびつかい座の球状星団M12と接近します。このころには日の入り60分後の高度が30度を超えるようになります。
- 10月29日ごろ:へびつかい座の散開星団IC 4665と接近します。
「ステラナビゲータ12」を使うと、
- 紫金山・アトラス彗星の尾の形をリアルに再現!
- 薄明時、低空でのファイディングチャートの作成に便利
※機能や仕様について、詳しくは製品ページをご覧ください。試用版もあります。