福井県大野市の南六呂師エリアが星空保護区認定、国内4例目

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日本で4例目の星空保護区として、福井県大野市の南六呂師エリアが8月21日にアジア初の「アーバン・ナイトスカイプレイス」に認定された。

【2023年8月24日 星空保護区ⓇDarkSky

ダークスカイ・インターナショナル(旧国際ダークスカイ協会)では、光害の影響のない暗い自然の夜空を保護・保存するための優れた取り組みを称える制度「ダークスカイプレイス・プログラム」(和名:星空保護区認定制度)を設けている。2001年から始まった同制度では、これまでに200を超える星空保護区が認定され、6大陸22カ国で16万平方kmを超える土地と夜空が保護されている。

8月21日、福井県大野市の南六呂師エリアが、ダークスカイ・インターナショナルから、日本で4例目、県内初の星空保護区に認定された。都市に近いながらも優れた夜空環境の保護が行われている地域を対象にした「アーバン・ナイトスカイプレイス」のカテゴリーとしては、アジア初の認定となった。

南六呂師の星空
南六呂師の星空(提供:大野市、撮影者:hiroaki2410)

認定セレモニーの集合写真
福井県大野市役所で開かれた認定セレモニーの集合写真(提供:大野市)

面積12.3平方kmの南六呂師エリアは、大野市の東部、標高約500mに位置する経ヶ岳の麓に広がる高原にある。2005年には、環境省が実施した全国星空継続観察で「日本一美しい星空」に選ばれている。同エリアにある福井県自然保護センターは口径80cmの反射望遠鏡やプラネタリウムを備え、2021年からは星空案内人養成講座も開講されるなど、全国でも有数の星空観察スポットとなっており、多くの人が星空を楽しんでいる。

福井県自然保護センター
福井県自然保護センター内にある観察棟(左)と、棟内部に設置されている口径80cmの反射望遠鏡(右)(提供:福井県自然保護センター)

これまで大野市では、星空保護区の申請に向けて、福井工業大学と大手照明メーカーのパナソニック株式会社と連携し、2021年にエリア内にある防犯灯や街路灯の改修を行ったのに続き、2022年には公共施設の屋外照明の全改修を行った。また、市民への光害対策の普及・啓発を継続して行い、市民や企業の協力を得てライトダウンイベントも2021年に開催した。こうした様々な取り組みを経て、今年4月に星空保護区審査委員会へ申請書を提出し、今回の認定に至った。

「アジア初のアーバン・ナイトスカイプレイス認定という快挙が日本で達成されたことを、ダークスカイ・ジャパンとして大変誇りに感じています。大野市南六呂師エリアの美しい自然環境と星空を守るために、地域の産学官民が一丸となって光害啓発活動や屋外照明の改善に継続的に取り組んできたプロセスは大変印象的で、真にこの認定の栄誉にふさわしいものだと思います。これからも、他の3つの星空保護区認定エリア(沖縄県・西表石垣国立公園/東京都・神津島/岡山県井原市美星町)と共に、国内の光害対策推進をリードしていく役割を期待しております」(ダークスカイ・ジャパン(ダークスカイ・インターナショナル日本支部)代表 越智信彰さん)。

■ アーバン・ナイトスカイプレイスの主な認定条件(抜粋)

  • 人口1万人以上の自治体の居住エリア(または複数の自治体で合わせて人口5万人以上の居住エリア)の端から50km以内に位置し、夜間アクセスが可能であること。
  • エリア内の公的な屋外照明について、光害対策基準(下記(i)~(iii)など)を定めた照明管理計画が発効されており、申請時に既存の屋外照明の全てが同基準に準拠していること。 (i) 照明器具は、フルカットオフ型(水平より上に光が一切漏れない形状)を使用 (ii) ランプの相関色温度は 3000 ケルビン以下(電球色) (iii) 看板照明の点灯時間・輝度・面積制限 など
  • 近隣に、星空観察を阻害するまぶしい光源や、エリア内の夜間環境を悪化させる侵入光がないこと。
  • 光害防止の意識醸成を図るイベント(星空観望会、講演会など)が定期的に実施されていること。