明けの明星の金星が1日に西方最大離角となる。夏至が近く一年で最も日の出が早い季節だけに、思った以上に早い時間帯から金星の輝きを目にできるかもしれない。東の空が開けたところで、昇りたての明星を探してみよう。
宵空では火星がいよいよシーズン最終盤を迎えている。17日前後に起こるレグルスとの大接近は今季最後の見ものとなるだろう。明るさがほぼ同じで色は対照的な2つの星が並ぶ光景を、梅雨空の晴れ間に眺めたい。火星と月との接近(1日と30日の2回)も楽しみだ。
この時季は夜の短さと晴天の少なさのため、月や星座を見られる機会は減ってしまいがちだが、チャンスを逃さず10分だけでも夜空を見上げよう。雨の日には本を読んだり天体画像を鑑賞したり、機材の手入れをしたりするのもおすすめ。
全天星図
東京で15日の20時ごろ、南に向かって見上げたときの星空です。月初は21時ごろ、月末は19時ごろに同じような星空になります。
大阪では約20分後、福岡では約40分後に同様の星空になります。
主な天文現象
1日 | (日) | 金星が西方最大離角 |
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1日 | (日) | 月と火星が大接近 |
17日 | ごろ | 火星とレグルスが大接近 |
19日 | (木) | 月と土星が接近 |
27日 | (金) | 細い月と水星が接近 |
カレンダー(月齢と天文現象) |
月、惑星
月
水星
- 上旬:見えない
- 中旬:夕方 -0.6等
- 下旬:夕方~宵 0.0等
- 8日ごろ:木星と接近
- 22日ごろ:ポルックスと並ぶ
- 27日夕方~宵:細い月と接近
金星(▶ 特集ページ)
- 上旬:未明~明け方 -4.3等
- 中旬:未明~明け方 -4.2等
- 下旬:未明~明け方 -4.1等
- 1日:西方最大離角
- 22日未明~明け方:細い月とやや離れて並ぶ
火星(▶ 特集ページ)
- 上旬:夕方~深夜 1.3等
- 中旬:夕方~深夜 1.4等
- 下旬:夕方~深夜 1.5等
木星
- 上旬:夕方 -1.9等
- 見えない
- 見えない
- 8日ごろ:水星と接近
- 25日:合
土星
- 上旬:未明~明け方 1.1等
- 中旬:未明~明け方 1.0等
- 下旬:未明~明け方 1.0等
- 19日未明~明け方:月と接近
- 23日:西矩(うお座)
天王星
- 上旬:見えない
- 中旬:見えない
- 下旬:未明~明け方 5.8等
海王星
- 上旬:未明~明け方 7.9等
- 中旬:未明~明け方 7.9等
- 下旬:未明~明け方 7.9等
- 23日:西矩(うお座)
主な彗星(~10等前半)、小惑星(~8等前半)
小惑星ベスタ(4)
- 上旬:夕方~未明 6等
- 中旬:夕方~未明 7等
- 下旬:夕方~未明 7等