太陽に現れた巨大コロナホール

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【2013年7月24日 NASA

太陽観測衛星「SOHO」が太陽の北極付近に現れたコロナホールをとらえた。表面の4分の1ほどを覆い隠すという、とてつもない大きさだ。


SOHOがとらえたコロナホールの画像

SOHOが7月18日にとらえた巨大なコロナホール。クリックで拡大(提供:ESA&NASA/SOHO)

太陽観測衛星SOHOが、太陽の北極付近に現れた巨大なコロナホールをとらえた。これまでにとらえらえたコロナホールの中でも最大級のもののひとつで、太陽の表面の4分の1ほどを覆い隠すように見えている。

コロナホールとは、太陽のもっとも外側の大気であるコロナに見られる、低密度で暗い領域だ。物質はほとんど含まれておらず、温度が低いため周囲よりもはるかに暗く、X線で観測するとまるで穴が開いたように見える。太陽の代表的な特徴のひとつで、太陽の活動に応じて異なる場所に現れたり、出現頻度が変化したりする。

太陽の活動サイクルは約11年と考えられており、現在は極大期に向かっていて活動が活発化している。この時期には、コロナホールの数は減少する。

極大期になると太陽磁場が反転し、新たなコロナホールが太陽の両極付近に現れる。その後、太陽の活動が弱まっていくと、コロナホールは大きくなり数が増え、両極から遠くへと広がる。今回とらえられたコロナホールよりも大きなものが現れることもある。

コロナホールは高速太陽風の源で、そこから吹く太陽風はほかの領域から吹く風の約3倍も速い。宇宙天気を理解する上で重要な要素であるコロナホールだが、その形成要因はまだよくわかっていない。

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