爆発後間もない超新星2004awを板垣さんが独立発見、今年3つめ

【2004年3月22日 VSOLJニュース(124) / 国立天文台・天文ニュース(707)

(VSOLJニュース)

(著者:山岡均さん(九大理))

山形県山形市の板垣公一さんが、1月の超新星2004A(VSOLJニュース 118)、2004B(VSOLJニュース 119)に引き続いて、3月20日(世界時、以下同様)に超新星2004awを発見されました。超新星は急速増光中と思われ、爆発から間もなくとらえられたと考えられます。

この超新星を世界で最初に発見したのは、英国のT. Bolesさんで、19.851日のことでした。板垣さんの発見は20.51日で、独立発見と認定されました。超新星の位置は、次のとおりです。母天体である棒渦巻銀河NGC 3997(しし座)の中心から東に28秒角、南に20秒角にあたります。渦巻の南東側の腕に乗っています。

赤経  11時57分50.24秒
赤緯 +25度15分55.1秒  (2000年分点)
NGC 3997周辺の星図(22KB)

これまで報告されている明るさは、以下のようになっています。

Mar. 13 >18.5C板垣
Mar. 19.851 17.1CBoles
Mar. 20.51 15.8C板垣
Mar. 20.646 16.2C串田(山梨県)

爆発から1週間以内であることが伺われるとともに、発見後1日足らずで1等級も明るくなるなど、ごく初期のものと考えられます。今後の分光タイプの決定が待たれます。

(国立天文台・天文ニュース)

山形県山形市の板垣公一さんが、3月20日(世界時、以下同様)に超新星を発見されました。これは口径60センチメートルの反射望遠鏡とCCDによる発見で、洲本市の中野主一(なかのしゅいち)さんを通じて国際天文学連合へ報告され、超新星2004awと名前が付けられました。イギリスのボールズ(T. Boles)さんも独立に発見しています。

しし座の棒渦巻銀河NGC 3997の中心から東に28秒角、南に20秒角にあたります。

これまで報告されている明るさは、次のとおりです(表はVSOLJニュースのものと同じなので省略)。

爆発から1週間以内であろうと思われます。また、発見後1日足らずで1等級も明るくなるなど、ごく初期のものと考えられます。今後の分光タイプの決定が待たれます。

板垣さんは、1月の超新星2004A(天文ニュース 693)、2004B(同 695)に引き続いて、今年3つめの発見となります。