板垣さん、またも超新星を発見

【2001年11月29日 国立天文台天文ニュース (500)

山形市の板垣公一(いたがきこういち)さんが超新星を発見しました。板垣さんの超新星発見は、本年5月に続いて二回目です。

板垣さんは、CCDを装着した口径60センチの望遠鏡で、11月25日(日本時)未明の観測撮像から、「りょうけん座」にある銀河NGC5033の北北西3分の位置に、16.5等の超新星と思われる天体を発見しました。この発見は洲本市の中野主一(なかのしゅいち)氏を通じて国際天文学連合へ報告され、その天体は超新星と確認されました。認識符号は SN 2001 gd です。

八ヶ岳南麓天文台の串田嘉男(くしだよしお)さんの測定によりますと、SN 2001 gdの精密位置は、

赤経 13h 13m 23.89s
赤緯 +36°38'17.7" (2000.0)

です。「1996年から2001年4月までに撮影した写真では、この位置に星は見えていなかったと」串田さんは述べています。ただしNGC 5033には、過去に、SN 1950CおよびSN 1985L の二つの超新星出現が記録されています。

なお、この超新星SN 2001 gd は、イタリア、コルチナ・ダンペッツオのディメイ(Dimai,A)が、11月25日14時(日本時)に、口径51センチの望遠鏡により、16.4等の明るさで独立に発見しています。