2020年4月の星空

アトラス彗星が大きな話題となっている。このまま順調に明るくなれば今月中には5~6等級になり、郊外でも双眼鏡で見えそうだ。彗星は水物だけに不確定性もあるが、最新情報をチェックしながら継続的に観察し、推移を追ってみよう。

彗星と違ってほぼ予測どおり計算どおりに起こるのが、月や惑星に関する天文現象だ。そのなかでも今月とくに見ものなのは、宵の明星の金星とプレアデス星団(すばる)の大接近だろう。とくに3日と4日には星団の星々の中に金星が紛れ込んだように見え、これほどの大接近は8年ぶりの現象となる。双眼鏡などで美しい光景を眺めて楽しもう。また、明け方の南東の空では火星と木星、土星が接近中だ。早起きしてこちらも観察したい。

例年以上に健康に配慮しながら、月や星空を眺めたり宇宙に思いを馳せたりしてみよう。

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全天星図

全天星図

東京で15日の20時ごろ、南に向かって見上げたときの星空です。月初は21時ごろ、月末は19時ごろに同じような星空になります。
大阪では約20分後、福岡では約40分後に同様の星空になります。


主な天文現象

4月 アトラス彗星が7等前後
1日ごろ 火星と土星が大接近
4日ごろ 金星とプレアデス星団が大接近
5日(日) ジュノーがおとめ座で衝
8日(水) スーパームーン
15日(水) 月と木星が接近
22日(水) 4月こと座流星群が極大
カレンダー(月齢と天文現象)

惑星

水星

上旬 中旬 下旬
等級 0.0 -0.4 -1.1
視直径 6.3″ 5.6″ 5.2″
星座 みずがめ うお うお

現象

  • 4日 海王星と最接近

金星▶ 特集ページ

上旬 中旬 下旬
等級 -4.4 -4.5 -4.5
視直径 26.8″ 30.6″ 35.5″
星座 おうし おうし おうし

火星

上旬 下旬
等級 0.7 0.5
視直径 6.6″ 7.4″
星座 やぎ やぎ

木星

上旬 下旬
等級 -2.2 -2.3
視直径 37.5″ 39.9″
星座 いて いて

現象

土星

上旬 下旬
等級 0.5 0.4
視直径 16.2″ 16.8″
星座 やぎ やぎ

天王星・海王星

天王星(中旬)海王星(中旬)
等級 5.9 7.9
視直径 3.4″ 2.2″
星座 おひつじ みずがめ

現象

  • 4日 海王星:水星と最接近
  • 26日 天王星:合