宇宙ステーションの「MAXI」がいて座のX線新星を検出

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【2013年10月25日 MAXIサイエンスニュース

国際宇宙ステーションのX線検出装置「MAXI」が10月15日(世界時)、いて座方向の新しいX線源をとらえた。ブラックホール連星とみられ、X線が強いものとしてはMAXIの10個目の発見となる。


X線新星の位置と、増光のようす

X線新星「MAXI J1828-249」の位置と増光のようす。クリックで拡大(提供:発表資料より。以下同)

検出前後のX線強度のデータ

検出直後のX線強度(X線で見た明るさ)の変化。1日で約2倍にまで増加している。クリックで拡大

国際宇宙ステーション(ISS)に設置された全天X線監視装置「MAXI」が10月15日、いて座方向に新たなX線新星「MAXI J1828-249」を検知した。X線の強いものでは、MAXIによる10個目の発見となる。

この新星のX線は発見前からじょじょに強まっており、その後数日間の天文衛星などの追観測で、低いエネルギーのX線に推移しているのがうかがえる。X線スペクトルや紫外線でのデータから、ブラックホールX線連星(ブラックホールと恒星の連星において、恒星からブラックホールへのガスの流入で爆発的に明るくなる天体)と考えられる。

2009年8月にMAXIの運用が始まって以来11個のブラックホール候補天体が発見されているが、そのうち6個がMAXIによる発見である(うち1つはNASAの衛星「スウィフト」との同時発見)。MAXIはその他、中性子星新天体4個、白色矮星新星1個も発見している。

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