2013年のミラ型変光星の明るさ変化予測

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【2013年1月11日 高橋進さん】

明るい変光星を肉眼や双眼鏡で眺めると、その光度変化を見て楽しむことができる。長周期で明るさが大きく変わるミラ型変光星のうち主な12個について、2013年の予測グラフをお寄せいただいた。


文:ダイニックアストロパーク天究館 高橋進さん

2013年のミラ型変光星の光度変化予想

ミラ型変光星の2013年の変光予想。くじら座のミラ(ο Cet)は、7月上旬に明るさのピークを迎えると予想される。クリックで拡大(提供:高橋進さん)

ミラ型変光星は恒星の脈動によりおよそ100〜500日の周期で5〜10等級ほどの変光を見せる天体です。小さな双眼鏡があれば十分に観測できますし、場合によっては肉眼でも観測が可能です。そのため何か観測したいという方にはおすすめなのですが、実際には双眼鏡を向けてみたものの見えなかったという話もよく聞きます。例えばミラ型変光星の代表星であるくじら座のミラの場合、極大の頃は3〜4等級になり肉眼でも見えますが、極小期は9等にまで暗くなってしまい、双眼鏡でも観測が難しくなります。

そこで、ミラ型変光星のうち主要な12星について、いつどれくらいの明るさになるかの予想グラフを作成しました。これを利用して、その時期に見やすい天体をぜひ観測していただければと思います。実際には1〜2等級のズレが出る可能性がありますので、あくまで目安として参考にしてください。

観測に必要な変光星図は日本変光星研究会ウェブサイト(「変光星図」ページ)や、アメリカ変光星観測者協会(AAVSO)ウェブサイトにありますのでぜひご利用ください。

また観測結果については、上記日本変光星研究会サイトの「観測報告について」を参考に、日本変光星観測者連盟(VSOLJ)までご報告をお願いします。


ステラナビゲータで変光星を表示

天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ」では、天体をクリックすると表示される「天体情報パレット」で予測光度を表示します。また、「天体」メニュー→「恒星」ダイアログで変光星を表示設定すると、変光星の名前と極大・極小時の明るさが星図に表示されます。

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