肉眼でも見られるようになってきた変光星ミラ

【2007年1月22日 アストロアーツ】

くじら座の変光星ミラが、この1週間ほどで急激に明るさを増しています。1月19日現在でおよそ4.5等となり、肉眼でも容易に見られるようになってきました。この時期のミラは、ちょうど夜の8時頃に南中し、観測には最高の条件と言えます。ここしばらくはさらに明るくなっていき、2月下旬には極大になると予想されています。ぜひご覧ください。


(ミラの光度曲線)

ミラの光度曲線。クリックで拡大(提供:ダイニックアストロパーク天究館)

ミラは、約332日の周期でおよそ3等から9等の間を変光する脈動変光星です。昨年の10月末頃に8.9等ほどの極小になった後ゆっくりと明るくなっていました。その明るくなっていくペースが1月初めまでは日に0.1等くらいのペースでしたが、15日頃からは日に0.2等の急増光に変わってきています。

この状態は1月下旬までは続くのではないかと思われます。その後は光度変化はゆるやかになり、2月中はかなり明るい状態が続くものと思われます。またミラの極大等級は、その直前の極小等級と関連があるようで、昨年10月末の極小が平年の等級より少し明るめだったことから、今回はかなり明るい極大になるのではと期待されています。くじら座のδ(4.1等)、γ(3.6等)、α(2.5等)などと見比べれば、初心者でも観測が可能です。

なお、滋賀県のダイニックアストロパーク天究館では、ミラの観測情報を募っています。観測日時(○月○日○時○分)、等級、観測者名、観測地、機材(肉眼の場合は肉眼とお知らせください)を記入し、電子メール(HHF00200@nifty.ne.jp)にて、ダイニックアストロパーク天究館 高橋進さん宛にお知らせください。

(注)このニュースは、ダイニックアストロパーク天究館の高橋進さんからいただいた原稿を元に作成しました。