土星のオーロラが1日で変化するようす

【2010年9月27日 NASA

NASAの土星探査機カッシーニに搭載されている可視光・赤外マッピング分光器VIMSで撮影された土星のオーロラの画像約1000枚が詳しく調べられ、オーロラの1日の変化を見ることができる動画が作成された。その結果、同じ時間、同じ場所に決まった特徴が現れることなど、オーロラに関する新たな情報が得られた。


(土星の擬似カラー画像)

土星の擬似カラー画像。緑色が、南極域の雲頂から約1000km上空で輝くオーロラ。クリックで拡大(提供:NASA/JPL/University of Arizona/University of Leicester、以下同じ)

(土星の擬似カラー画像4枚を並べた画像)

土星の南極の擬似カラー画像。オーロラは緑の擬似カラーで表現。クリックで拡大

NASAの土星探査機カッシーニに搭載されている可視光・赤外マッピング分光器VIMSはこれまでに、土星でオーロラが発生する領域を7000枚ほど撮影している。

VIMSおよび同探査機に搭載されている磁場測定器の共同チームは、そのうちの1000枚ほどを分析し、さらに静止画をつなぎ合わせて動画も作成した。

動画では、土星上の1日に相当する10時間47分にわたるオーロラの変化を見ることができる。静止画と併せて分析・研究を行った結果、オーロラの輝きと太陽の照射角度との関係が示された。また、あるオーロラの模様が土星における翌日の同時刻に同じ場所に再度見られたことから、オーロラが土星の磁場の向きに直接影響を受けている可能性も示唆された。

土星でオーロラが発生するプロセスは、地球の南北の両極に見られるものと似ている。太陽風によって運ばれたプラズマ(荷電粒子)が磁力線に沿って南北両方の極に流れ込み、上層大気と反応してオーロラとなって輝く。また、土星の磁気圏はプラズマで満ちており、そこを土星の衛星が通過することで電磁波がエネルギーを得ることによっても、オーロラが発生する。

VIMS・磁気測定器共同チームの研究者Tom Stallard氏は「土星のオーロラはひじょうに複雑で、わたしたちはオーロラについて、やっとわかり始めたところです。わたしたちの研究によって、これまで以上に広い範囲におけるオーロラのさまざまな特徴が見られました。いったい何によってそのような見た目の変化が引き起こされているのか、今後情報が得られるでしょう」と話している。

なお、リリース元(以下参照)では、土星の南極に現れたオーロラの動画(約20時間相当)が公開されている。