【レポート】市民は見た!新しい仙台市天文台の姿

【2008年7月8日 アストロアーツ】

新天地へ引っ越した仙台市天文台。オープン初日である7月1日に行われた開館記念施設無料開放と、7月5日の天体観望会の様子をレポートする(レポート・撮影/比嘉義裕)。


(仙台市天文台の外観の写真)

仙台市天文台の外観。左の角張ったドームに主鏡が収められている

(見学者たちの写真)

1.3m望遠鏡に興味津々で見入る見学者たち

(プラネタリウム内の写真)

プラネタリウムは、あっという間に満員に

(土佐台長による特別公開講座の写真)

土佐台長による特別公開講座。悪天候のため急きょ開かれた

7月1日は10時から開館セレモニーが行われた。土佐誠 新台長は「『宇宙を身近に。』を合言葉に、市民に愛され、市民に命を吹き込んでもらえる天文台になりたい。教育・科学・文化交流に役立ちたい。人間が宇宙とつながっていることを体感してほしい」とあいさつされた。

そのあと13時30分から、一般向けの施設無料開放が行われた。先頭の来館者は4時間も待っていたそうだ。仙台市天文台がどれほど期待されているかがわかる。最終的には1,500人以上もの市民が訪れたとのこと。あまりの盛況ぶりに、プラネタリウムと望遠鏡は見学できない人がでるほどだった。

プラネタリウムは、さすが水平式としては日本一(2008年7月現在)の25m、圧倒的なスケールに来館者から「うわ〜広〜い!」「迷っちゃう〜どこに座ればいいの〜?」と感嘆の声しきり。星像、映像、音響、座席、ともに大満足の様子だった。

1.3m主鏡が収まるドームは、観覧希望者が長蛇の列、とても予定回数でさばききれるものではない。説明担当職員がフル回転で、それでも嬉しそうに、誇らしげに説明をしていた。

そして5日、初めての天体観望会は、かろうじて1等星が見える程度の悪条件。急きょ、土佐台長が、七夕の話をロビーで展開。思わぬご褒美に来館者も拍手喝采だった。

主鏡ではアルクトゥールスを見た。この天候では「まずは星を見る」ことが肝心。圧倒的な存在感の望遠鏡を前に見学者はきっと、仙台市天文台の成功を実感したことだろう。

ひとつだけ苦言。年間パスポートを購入しようと思ったら16時30分で締め切りとのこと。18時過ぎに申し込んだ筆者は購入できなかった。不便なので改善して欲しい。

仙台市天文台の所在地などは、以下のウェブサイトを参照のこと。