Location:

星ナビ機材セレクション

「ペンシルボーグ25・アイピース2本付き天体セット」

アストロアーツオンラインショップ特価
13,800円(税込)

※販売を終了しました

「ペンシルボーグ25・望遠レンズセット」

アストロアーツオンラインショップ特価
21,800円(税込)

※販売を終了しました

「ペンシルボーグ25・7.6倍ファインダーセット」

アストロアーツオンラインショップ特価
19,800円(税込)

※販売を終了しました

星ナビ 2007年4月号

レポート/川村 晶+星ナビ編集部

2007年5月14日

いろいろ遊べる ペンシルボーグ25

トミーテックのペンシルボーグは、その名のとおり、片手に握れてしまうほどの小さな天体望遠鏡である。対物レンズは1群2枚構成の立派な光学ガラス製アクロマートだが、口径はわずかに25mm、焦点距離も175mm・F7と見事なまでの小粒っぷりだ。しかし、豊富なアクセサリーで、拡張性では群を抜くボーグシリーズの末弟という位置付けである。その小さなボディをベースに、アイディアを展開させて遊び倒そう。

ペンシルボーグ25 + 天頂プリズム

発展自由のマイクロボディ

ペンシルボーグはコンパクトな天体望遠鏡だ。対物レンズの口径はわずかに25mm。その鏡筒は外径32mmで、白い塗装が施されたフード一体型のレンズセルと長さ 45mmの前鏡筒、さらに長さ47mmの後鏡筒、そしてカメラ三脚取り付けネジが設けられた三脚台座で構成される。三脚台座は、しゅう動式のドローチューブの内筒と一体型だ。三脚台座の後ろには、アイピースを取り付けるためのアイピースホルダ【7317】がねじ込まれる。ただし、一般的なアイピースでの直視の場合、これだけではバックフォーカスが足りないので、プラスチック製の延長筒【4611】が必要だ。

ここまでパーツ一式をそろえた基本的なセットが、ペンシルボーグ25【6025】で、オアシス・ダイレクト特価で9,800円という手頃な価格設定である。あとは、ユーザーの好みに合わせて、アクセサリー類を追加しよう。

もっとも簡単に天体望遠鏡に仕立てたいのなら、そのまま31.7mm径のアメリカンサイズアイピースを取り付けてしまえばよい。トミーテック純正の安価なアイピースであるSWK22mmやWO13.5mmなら、鏡筒部のしゅう動だけで無限遠にピントを合わせることが可能だ。しゅう動量は15mm程度しかないが、鏡筒も短く分割できるので、必要に応じてボーグシリーズの豊富なパーツと組み合わせて活用できる。

実際に星空を眺めてみた。低倍率のファインダーならまだしも、そもそも口径25mmのアクロマートレンズの天体望遠鏡など、マニアとてのぞいたことのある人は少ないだろう。そのため、比較対象となる機種もないのだが、想像以上によく見える。もちろん、月や惑星などの明るい天体に限られるが、ファインダーと違い、アイピースを交換して倍率を上げられるので、対象をより大きくより詳細に眺められることがそう思えるひとつの要因でもある。

ペンシルボーグを通して撮影した満月

満月をコンパクトデジタルカメラの手持ちコリメータで撮影してみた。アイピースはWO13.5mm。キヤノンIXY Digital900ISを手持ちで押しつけ、露出補正-2EVでシャッターを切った。なかなかシャープな像だ。

トミーテックのSWK22mmやWO13.5mmでは、それぞれ8.5倍、14倍となる。双眼鏡的倍率でもあり、M42やM45、明るい散開星団などを眺めてみたが、星像はシャープで、気軽な観望用途なら像質もじゅうぶんだ。ちょうど観望好機の土星を見たが、さすがに14倍でも楕円形に見えるだけ。そこで、手元にあったプローセル6mmを使って29倍で眺めたところ、像は小さいものの輪の存在は余裕でわかった。

ペンシルボーグは口径こそ小さめで、ビギナー向けのようにも思える。しかし他のボーグシリーズ同様に、実は使い道をしっかり見極められるマニアにこそ、「オモチャ」的にとことん遊び倒してほしい望遠鏡である。ここでそんな遊び方のスタイルを提案してみた。これらのセットは、アストロアーツのオンラインショップでセット購入可能なので、これらをベースにさらに発展させると楽しいだろう。

パーツ組立状態

構成パーツ

ペンシルボーグ25【6025】の構成パーツは全部で6つ(パーツ名については右の画像をクリック)。プラスチック製の延長筒【4611】以外の鏡胴部分はすべて金属製である。ピント合わせは、白い鏡筒部分を前後させるしゅう動式で、M4のローレット付きネジでロックできる。ネジ山が浅いのが難点。三脚台座には1/4インチのカメラネジが設けられているが、台座の幅が狭いので注意。