系外惑星の命名プロセス、一般参加募集へ

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【2014年3月17日 国際天文学連合

発見数がますます増えつつある系外惑星。これまでは符号のみで表されてきたが、国際天文学連合の認定のもと、アマチュア団体などが企画して名称を決定するしくみができつつあるようだ。


系外惑星の想像図

決して見ることのできない系外惑星の景色。想像力を発揮して名前を考えよう。クリックで拡大(提供:IAU/L.Calçada)

太陽系以外の惑星(系外惑星)は確定されたものだけでも1700個にせまり、地球と同等サイズの大きさのものや、中心恒星からの距離が液体の水が存在するのにほどよいものも多く見つかってきている。これらの惑星は、恒星の名前にアルファベットを付けた符号で表されている。たとえば、グリーゼ581という星の周囲に最初に発見された惑星は「グリーゼ581b」、次に発見されたものが「グリーゼ581c」となる。

彗星や小惑星などの太陽系天体に加えて、系外惑星についても符号とは別の名前が付けられることになり、国際天文学連合(IAU)のウェブサイトで命名プロセスの参加概要が発表されている。公開投票などの命名プロジェクトを企画する団体(天文同好会など)から事前申請を受け、IAUが名称決定までのプロセスに関与することでお墨付きを与えるというものだ。非公式の天体命名権ビジネスを牽制する目的もあるとみられる。

概要では、命名に金銭の授受が一切関わらないこと、発見者の同意があること、また候補名は政治・軍事・宗教に関連しないこと、ペットの名前ではないことなどのルールが示されている。

国立天文台准教授の縣秀彦さんによると、名称募集期間など詳細は未定だが、IAUに登録した団体からの申請を受け付ける予定とのことだ。