夜空にまたたく小惑星「2011 GP59」の動画公開

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【2011年4月20日 NASA

地球〜月の1.4倍の距離を通過した新発見の小惑星「2011 GP59」が、自転によって明るさを変えながら通り過ぎる様子が多くのアマチュア天文家によって撮影され、その動画が公開されている。


小惑星「2011 GP59」

イギリスのNick Jamesさんが4月11日に撮影した「2011 GP59」。クリックで拡大(撮影:Nick Jamesさん)

小惑星「2011 GP59」は、4月8日から9日にかけての夜にスペインのマヨルカ天文台で発見され、4月15日19時9分(協定世界時)にはもっとも近い距離で53.3万km(地球〜月の約1.4倍)のところを通過した。

英・エセックス州在住のアマチュア天文家Nick Jamesさんは4月11日の夜、約335.6万kmの距離にあった「2011 GP59」を約20分にわたって撮影。公開された動画(mov形式)では明るさを変化させながら画面の左上から右下方向に移動していく姿を見ることができる。

この小惑星はアマチュア天文家の注目の的となり、Jamesさん以外にも多くの天文ファンが撮影した動画がYouTubeなどで続々と公開されている(下記〈参照〉リンク)。

NASA地球近傍天体プログラム室のDon Yeomansさんによれば、「小惑星が点滅しているように見えるのは、細長い形の小惑星が自転しており、地球から見て小さい面と大きい面が交互にこちらを向くからだと考えられます。2011 GP59は長さ50m、7分半の周期で自転していると考えられ、4分周期で明るさが変化します。」という。

地球のそばを通過するということで気になるのは今後の軌道だが、「発見したての天体でも短期的な位置の予測は正確にできます。予測し得る未来においては、この小惑星が地球の大気に突入してくることはありません。」とのことだ。