板垣公一さん、2009年エドガー・ウィルソン賞を受賞

【2009年8月24日 IAUC 9066】

今年3月に板垣彗星(C/2009 E1)を発見した板垣公一さんが、2009年のエドガー・ウィルソン賞に輝いた。


(板垣彗星 C/2009 E1の発見直後の画像)

板垣公一さんによるC/2009 E1の発見直後の画像(30cm反射)。クリックで拡大(提供:板垣公一氏)

山形県のベテラン新天体捜索者である板垣公一さんを含む、彗星発見者5名が今年のエドガー・ウィルソン賞を受賞された。

エドガー・ウィルソン賞は、アメリカ・ケンタッキー州レキシントンのEdgar Wilson氏の遺志によって定められた賞で、新しい彗星を発見しその彗星に名前がついたアマチュアを対象としている。受賞者の決定は、国際天文学連合(IAU)の国際電報中央局(CBAT)を通してスミソニアン天体物理観測所(SAO)が行っている。

山形県山形市の板垣公一さんは、今年3月14日に撮影したCCD画像から、くじら座に約70秒角のコマを持つ12等級の新彗星(板垣彗星(C/2009 E1))を発見した。日本国内における新彗星の発見は、2002年12月に発見された工藤・藤川彗星(C/2002 X5)以来、6年ぶりとなった。また、エドガー・ウィルソン賞の日本人受賞も、工藤哲生さんと藤川繁久さんが2003年に受賞して以来のこととなった。

板垣さん以外の受賞者としては、C/2008 N1の発見者でアメリカのRobert E. Holmes, Jr.氏、C/2008 Q1の発見者でスロベニアのStanislav Maticic氏、P/2008 Q2の発見者でスイスのMichel Ory氏、C/2009 F6の発見者で韓国のDae-am Yi氏が発表された。

順位国籍受賞数
1アメリカ11
2オーストラリア9
3日本7
4中国3
5クロアチア2
ブラジル2
7オーストリア1
カナダ1
ドイツ1
ニュージーランド1

なお、過去の日本人受賞者は、宇都宮章吾さん(2001年、2002年)、池谷薫さん(2002年)、村上茂樹さん(2002年)、工藤哲生さん(2003年)、藤川繁久さん(2003年)の5名。

<参照>

<関連リンク>

<関連ニュース>