紫外線観測衛星GALEXによる、可視光では見られない豊かな銀河の姿

【2003年12月15日 JPL News Release

NASAの紫外線観測衛星GALEX(Galaxy Evolution Explorer)が、我々に一番近い銀河の1つであるアンドロメダ銀河の姿を高感度で捉えた。

(M31の画像)

アンドロメダ大銀河。左はGALEXによる紫外線画像、右は可視光画像(提供:紫外線:NASA/JPL、可視光:John Gleason)

写真(左)のアンドロメダ大銀河の画像は、9月と10月に近紫外線と遠紫外線で撮影された9つのイメージを合成したものである。左右の画像を比較してもわかるように、紫外線によって捉えられた画像からは、可視光では決して発見できなかったさまざまな情報が得られる。

アンドロメダ大銀河は我々に近い場所にあるため、銀河内で起こっている星形成の基本的な物理過程やスピードなどついて最新の研究材料を提供してくれる。今回得られたデータから、アンドロメダ大銀河の明るさや質量、年齢、さらには渦巻きの部分にある若い星々の星団について、多くのことがわかってくるだろう。これらのデータは、銀河の星形成に関する興味深い情報となるのと同時に、紫外線や赤外線で観測した他の遠方銀河のデータを解析するうえでも役立つ情報を与えてくれるはずである。

今年4月28日に打ち上げられたGALEXは、最先端の紫外線探知機を搭載しており、28か月間観測を続ける。その活動の最終目標は、紫外線で見た天球マップの作成と百億年にわたる星形成のシナリオを決定づける情報の収集である。

なお、特異銀河であるステファンの5つ子や、やぎ座の球状星団M2、うしかい座の一領域などを捉えた画像もhttp://photojournal.jpl.nasa.gov/mission/GALEXで公開されている。

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