迫力のコロナ質量放出

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【2014年6月2日 NASA

昨年打ち上げられたNASAの太陽観測衛星「アイリス」が、初めてコロナ質量放出を詳細にとらえることに成功した。秒速670kmで大量の高エネルギー粒子が飛び出すようすは迫力満点だ。


アイリスがとらえた太陽のコロナ質量放出

アイリスがとらえた太陽のコロナ質量放出。画像の横幅は地球約5個分。画像クリックで動画ページへ(提供:NASA/LMSAL/IRIS/SDO/Goddard)

2013年6月に打ち上げられたNASAの最新の太陽観測衛星「アイリス」が、5月9日に起こったコロナ質量放出(CME)をとらえた。CMEとは太陽の表面から大量の高エネルギー粒子が高速で宇宙空間に放出される現象で、時速約240万km(秒速670km)で物質が噴き出すようすが詳しくとらえられている。

アイリスは、CMEの基層に存在する摂氏約3万度の物質を主に観測する。太陽のどの領域を観測するかは1日以上前に決定され、太陽表面の活動領域に狙いを定めるが、CMEやフレアが実際に発生するかは半ば運次第。今回初めてはっきりとCMEをとらえることに成功した。