6.衛星
月は地球のたった一つの衛星です(これは、すでにお話しましたね)。それでは太陽系の他の惑星は衛星を持っているのでしょうか?
内惑星である水星や金星は衛星を持っていませんが、他の惑星は衛星を持っています。また準惑星の冥王星などにも衛星があります。以下にまとめておきましょう(2009年3月現在。太字はステラナビゲータで表示できる衛星)。
- 火星(2個)…フォボス、ダイモス
- 木星(63個)…イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト、アマルテア、ヒマリアなど
- 土星(64個)…ミマス、エンケラドス、テチス、ディオネ、レア、タイタン、ハイペリオン、イアペタスなど
- 天王星(27個)…アリエル、ウンブリエル、タイタニア、オベロン、ミランダなど
- 海王星(13個)…トリトン、ネレイド、ナイアド、タラッサ、デスピナなど
- 冥王星(3個)…カロン、ニクス、ヒドラ
- エリス(1個)…ディスノミア
- ハウメア(2個)…ヒイアカ、ナマカ
木星、土星、天王星、海王星の衛星数は凄いですね。これは、アメリカの惑星探査機ボイジャー1号、2号が接近した際に多くの微小衛星を発見したためです。ボイジャーは2機合わせて、木星で2個、土星で3個、天王星で10個、海王星で6個の新衛星を発見しました。現在も地上の望遠鏡や直接惑星を訪れた探査機が次々と衛星を発見しています。今後も、衛星の数は増えていくことでしょう。
このように太陽系内には、100個以上の衛星が見つかっていますが、月は例外として、私達が小口径の望遠鏡で見ることのできる衛星はそれほど多くはありません。
もっとも見やすく、面白いのが木星の4個の衛星(イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト)でしょう。
1610年にガリレオ・ガリレイによって発見されたこの4個の衛星をガリレオ衛星といいます。明るさは約6等級ですから、肉眼でも見える明るさですが、木星本体が明るすぎて見ることはできません。しかし、7倍以上の双眼鏡や小望遠鏡の低倍率では非常に良く見えます。木星の回りをくるくると回る様子は非常に面白く、木星の影に隠れたり、木星面に黒い影を落としたり、さらに時期によっては衛星どうしの食を見ることができたりと、結構楽しめます。
ステラナビゲータ では、ガリレオ衛星の動きばかりでなく、木星の影への潜入や木星本体を通過する衛星の影も表示します。