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【特集】2014年の初日の出を見よう

天文ファンにとって、日の出は観測の終了を告げる恨めしいものかもしれません。しかし、一年の始まりを告げる「初日の出」となれば別でしょう。冷え込んだ明け方の空気の中、太陽光の暖かさを実感できる一瞬は、とても気持ちの良いものです。

東京の初日の出は午前6時50分です。元旦から早起きして、新年への思いを新たにしたり、風景の美しいところへ出かけて初日の出の写真を撮影したりしてみてはいかがでしょうか。

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夜明け前の星

2014年1月1日 日の出1時間前(東京なら午前5時50分)の空

2014年1月1日 日の出1時間前(東京なら午前5時50分)の空(ステラナビゲータで作成)

初日の出は午前7時前後ですが、できればもう少し早いうちから空を眺めてみましょう。南東の空の高いところには春の大三角が見え、近くには火星や土星もあります。

双眼鏡があれば、ラブジョイ彗星(C/2013 R1)も探してみましょう。へびつかい座の2等星ラスアルハゲ、ヘルクレス座の3等星ラスアルゲティのそばに5〜6等級(予測値)で見えます。

低いところまで開けた場所なら、南東の空の低いところにさそり座の1等星アンタレスも見られます。こちらは観察できたなら新年早々ラッキー、と言えるかもしれませんね。

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初日の出

国内の主な場所での初日の出時刻は以下のとおりです(場所の違いなどにより、1分程度の差がある可能性があります)。

情報元:海上保安庁 2014年の初日の出の時刻一覧

場所時刻
札幌7時06分
仙台6時53分
新潟6時59分
東京6時50分
場所時刻
名古屋7時00分
大阪7時05分
福岡7時22分
那覇7時16分
場所時刻
南鳥島5時27分
富士山山頂6時42分
犬吠埼6時46分
  • 日の出とは、太陽の上端が見かけ上地平線(または水平線)に一致した時刻を指します(日の入りも同様です)。
  • 地平線近くの太陽は、大気の影響(大気差)で実際よりも浮き上がって見えます。このため、実際にはまだ地平線の下にある太陽が、大気の影響がないと考えた場合と比較して4分ほど早く「日の出」をむかえます。
  • 日本でもっとも早く初日の出が見られるのは、日本の東端である「南鳥島」で5時27分です。本州では「富士山山頂」(6時42分)、平地に限れば千葉県の「犬吠埼」(6時46分)になります。なお、日の出のもっとも早い場所は季節によって変わります。
  • 一方、日本の西端である「与那国島」の初日の出は7時32分で、日本の東西で実に2時間以上の差があることになります。
  • 日の出の時刻は、標高が高いほど早くなります。また当然ながら、日が昇ってくる方向に山やビルがあればそれだけ遅くなります。

アストロアーツの「日の出・日の入り」のページでは、全国各地の日の出時刻を計算することができます。初日の出の時刻を確かめてみましょう。

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ソフトやアプリで初日の出をシミュレーション

天文現象が見られる方向や時刻は、見る場所などによって大きく変わります。なので日の出の瞬間を見たい、写真を撮影するために構図を決めたいなどの場合は、シミュレーションで確かめておくと便利です。

「iステラ」で初日の出をシミュレーション

iPhoneアプリ「iステラ」で初日の出をシミュレーション

手軽に初日の出の時刻や方向を知りたいときには、とくにモバイルツールが便利。スマートフォンの電子コンパス・GPSと連動して、端末を向けた方向の空を画面にシミュレーション表示します。

夜明け前の空で星を探すのも簡単。さらに地平線の下にある天体も表示できるので、暗いうちに太陽がどの方向から昇ってくるのかを簡単に把握できます。また「こよみ」の機能を使えば、どこにいても初日の出の時刻を正確に確かめることができます。

(ステラナビゲータで初日の出を再現)

富士山の裾野から初日の出。地上風景を半透明で表示し、写野角も表示

天文シミュレーションソフト「ステラナビゲータ」は、とくに写真を撮影しようという方におすすめです。

ステラナビゲータは、大気による浮き上がりの影響も含めて太陽の位置を正確に再現できます。さらに、周辺の地形から地平線を計算したり手持ちの機材による撮影範囲を調べたりといった、高度なシミュレーションも可能です。

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