ほこりが積もったオポチュニティの自画像

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【2012年3月27日 NASA

2004年の到着以来、今でも火星の探査を続けている火星探査車「オポチュニティ」から、赤く染まった自画像が送られてきた。


ほこりで赤く染まった「オポチュニティ」

ほこりで赤く染まった「オポチュニティ」。クリックで拡大(提供:NASA/JPL-Caltech/Cornell/Arizona State Univ.)

新世界を探査する冒険家の姿は、見る者の心を奪う。2004年1月に火星に着陸して以来5回目の冬を迎えた火星探査車「オポチュニティ」が、パネルにほこりが積もった自身の姿を撮影した。画像は、昨年末にパノラマカメラで撮影したデータを人間の目で見た色に近くなるように加工したものだ。赤く染まった探検家の自画像のようにも思える。

オポチュニティはこれまでに火星の(南半球の)冬を4回過ごしてきたが、双子の火星探査車「スピリット」に比べて赤道に近く、太陽光をより多く浴びていたので、大きな問題はなかった。しかし、太陽光発電パネルに大量のほこりが積もってきた今回は話が違う。発電量が低下してしまっており、冬が終わるか風が吹いてほこりが吹き飛ばされるかしない限り、大きく動くことはできない。

そこで運用チームは、オポチュニティを斜面に停車させている。火星の南半球の冬至(3月30日)のころ、太陽の高度はもっとも低くなっているが、斜面に留まることで少しでも多くの太陽光を受けられるようにしているのだ。「グリーリー・ヘイブン」という場所で探査活動を続けながら、オポチュニティは春の訪れを待っている。

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