ウサギがついた? 月面の鏡もち

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【2012年2月17日 LROカメラ

探査機「ルナー・リコナサンス・オービター」がとらえた、鏡もちのような不思議な地形。月の裏側のある一帯に多く見られ、大昔の火山活動の名残を今に伝えるものだ。


不思議な「鏡もち」地形

不思議な「鏡もち」地形。とらえられている範囲は約1km幅。クリックで拡大(提供:NASA/GSFC/Arizona State University。以下同)

アントニアディ・クレーター付近の広域図

アントニアディ・クレーター中央付近の広域図。中央の滑らかな部分に、上のような「鏡もち」地形が多く見られる。青枠部分の拡大画像で探してみよう。クリックで拡大

画像1枚目は、NASAの月探査機「ルナー・リコナサンス・オービター(LRO)」がとらえた不思議な丘状地形だ。その中央には、ゆるやかな裾野の上に丸い半球ドームが乗っていて、まるで「鏡もち」のように見える(「日本の新年祝いの風習で、平たい円形のもちを大小の2つ、大きい方を下に重ねて飾る」という説明が、リリース元にある)。

この地形は月の裏側、南極エイトケン盆地の南部にある直径143kmのアントニアディ(Antoniadi)クレーターに見られるものだ。クレーター底部に流れこんだ液状の玄武岩が固まってできた、幅55kmほどの滑らかな平地にある(画像2枚目)。

この平地には同様の鏡もち地形が多く見られるが、他の海では比較的珍しい。この周辺の玄武岩地形が26億年以内と比較的新しいもののため、小さな隕石衝突による地形の侵食がなく残っているためと思われる。

「鏡もち」はどうやって形成されたのだろう。はじめ小さな火砕丘として形成され、その後流れこんできた熔岩に覆われた…ここまでは推測できるが、裾野の部分がどうやって作られたのかなど、不明な部分は残る。LROがとらえる多くの画像が、月のツキない謎を解き明かすヒントになるだろう。

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