愛称は「かぐら」 大型低温重力波望遠鏡が着工

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【2012年1月31日 国立天文台メールニュース No.69

一般相対性理論でその存在を予言されながら、まだ直接検出されたことがない「重力波」をとらえるプロジェクト「大型低温重力波望遠鏡(LCGT)」の建設がいよいよ開始した。28日の着工記念行事では、愛称「かぐら(KAGRA)」も発表された。


《「国立天文台 メールニュース No.69」より》

一般相対性理論から存在が予言されているものの、いまだに直接検出がされていない重力波。この重力波の世界最初の直接検出を目指し、東京大学宇宙線研究所を中心に国立天文台や高エネルギー加速器研究機構(KEK)などが参加して進めている大型低温重力波望遠鏡(Large-scale Cryogenic Gravitational wave Telescope : LCGT)の建設が、いよいよ岐阜県飛騨市神岡町の地下で始まりました。

東京大学宇宙線研究所はこのLCGTの愛称募集を行い、その結果666件の応募がありました。その中から愛称決定委員会(委員長:小川洋子(おがわようこ))による厳選な審査の結果、「かぐら(KAGRA)」が選定されました。

愛称「かぐら」は、その建設地である神岡(Kamioka)の地名と重力波(Gravitational wave)の英語名の冒頭をつなげた「KAGRA」のかな表記であり、また、神へ奉納する舞楽「神楽(かぐら)」という日本語にもかけています。

この愛称の公表式は、去る1月28日に東京大学柏キャンパスで開催された「大型低温重力波望遠鏡着工記念行事」の一環として行われました。