28日に柏で重力波望遠鏡の着工イベント 愛称発表と講演も

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【2012年1月16日 国立天文台メールニュース No.68】1月24日更新

ブラックホール形成など大規模な天体現象による時空のゆがみが生む微弱な「重力波」を、人類で初めて直接観測しようというプロジェクト「大型低温重力波望遠鏡(LCGT)」。1月28日に千葉県柏市で、愛称発表や一般向け講演会などの着工記念イベントが開催される。


《「国立天文台 メールニュース No.68」より》

一般相対性理論によると、質量を持つ物体が存在することで時空にゆがみが生じ、さらにその物体が運動するとこの時空のゆがみが波として光速で伝わります。この現象を「重力波」と呼んでいます。重力波は、天体同士の衝突、超新星爆発、ブラックホールの形成などの際に顕著に発生するとされていますが、この波はあまりにも微弱なため、宇宙空間を伝わってくるこの重力波を、人類はいまだに直接捉えることができていません。

大型低温重力波望遠鏡(LCGT)計画は、この微弱な重力波の直接観測を行おうと、東京大学宇宙線研究所を中心として、国立天文台や高エネルギー加速器研究機構などが協力して推進している計画です。

このたび、LCGTの着工を記念した行事が 1月28日(土)に開催されます。この日はLCGTプロジェクトや重力波について解説する一般講演会のほか、先に広く募集を行っていたLCGTの愛称の公表式が行われる予定です。皆様のご参加をお待ちしています。

1月24日更新 このイベントの模様はニコニコ生放送でインターネット中継が行われます。

■ 日時:
2012年1月28日(土) 13:00〜(12:30開場)
■ 会場:
東京大学柏キャンパス 図書館メディアホール
(千葉県柏市柏の葉5-1-5)
■ 内容:
一般講演会 13:00〜15:00
愛称公表式 15:30〜16:30
■ ウェブサイト:
大型低温重力波望遠鏡着工記念・一般講演会及び愛称公表会の開催のお知らせ