若田さんがISSで詠んだ詩を公開

【2009年4月10日 JAXA】

宇宙航空研究開発機構(JAXA)のプロジェクト「宇宙連詩」に、国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在中の若田光一さんが一編の詩を寄稿した。若田さんの詩は、同プロジェクトにおいて宇宙で作詩された初作品となった。


第25詩を作詩した若田光一さんの画像

第25詩を作詩した若田光一さん(JAXA 宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センター(ビデオライブラリー)の動画から切り出した静止画)。クリックで拡大(提供:JAXA)

JAXAでは、詩人や宇宙飛行士、公募で寄せられた一般の人々が交互に詩を紡いで連詩を作る「宇宙連詩」プロジェクトを実施している。

2006年の第1期から始まった「宇宙連詩」は、2008年9月に第3期がスタートした。国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在中の若田光一さんが、その第3期を締めくくる第25詩を作成した。続く第26詩が詩人の谷川俊太郎さんによって作成され、両作品が「宇宙連詩」のウェブページ上で公開された。

なお、JAXA宇宙ステーション・きぼう広報・情報センターのビデオライブラリーでは、若田光一さんが、自ら作った詩を読み上げて、作品への思いを語るようすをとらえた動画が公開されている。

第3期宇宙連詩 第25詩

    真闇に浮かび青く輝く水の惑星を眼前に
    その私たちのふるさとに愛おしさを感じ
    命を与えられた事を有難く思う

    明日も青い空へ挑み未知なる宇宙を拓こう
    そこに夢があるから

                              若田光一(宇宙飛行士)

第3期宇宙連詩 第26詩

    ふたたび私たちは生まれたばかりの無垢な赤子
    見えない魂のへその緒でふるさとの星とむすばれ
    はるか彼方にひそむ答えを求めて限りなく問い続ける

                              谷川俊太郎(詩人)