チャンドラヤーン1号、地球の撮影に成功

【2008年11月5日 ISRO(1)(2)

インドの無人月探査衛星「チャンドラヤーン1号(Chandrayaan-1)」が、インド標準時の10月29日にカメラの試験撮影を行った。撮影は成功し、地球をとらえた2枚の画像が公開された。


チャンドラヤーン1号が撮影した地球の画像(1枚目) (チャンドラヤーン1号が撮影した地球の画像(2枚目)

チャンドラヤーン1号が撮影した地球の画像。クリックで拡大(提供:ISRO)

10月22日に打ち上げられたインドの無人月探査衛星「チャンドラヤーン1号」は順調な飛行を続けており、数回にわたる噴射によって軌道の高度を上げてきた。

11月29日には4回目の噴射を行い、遠地点(軌道上で地球からもっとも遠ざかる位置)が26万7000km、近地点(軌道上で地球にもっとも近づく位置)が465kmという細長い楕円軌道に入った。公開された地球の画像は、この軌道上から撮影されたものである。

1枚目の画像は地球から約9000kmの距離からとらえられたもので、画像の左側にはオーストラリアの北海岸が見える。2枚目の画像は地球から約70000kmの距離から撮影されたもので、画像のほぼ中央にオーストラリアの南海岸が写っている。

チャンドラヤーン1号はその後、11月4日に予定どおり遠地点が約38万kmの軌道に入った。なお11月8日には月に接近し、高度約100kmの月周回軌道に入る予定だ。