ニコン、4,000dpi/14・16bit対応のフィルムスキャナ「COOLSCAN」3機種を順次発売

【2003年10月31日 株式会社ニコン

株式会社ニコンは、「COOLSCAN」シリーズのフィルムスキャナ3機種を11月8日から順次発売すると発表した。今回の新機種により、事実上、フィルムスキャナのラインナップが一新される。価格はいずれもオープン。

(COOLSCAN 5000 EDの画像)

「COOLSCAN 5000 ED」の画像。オープン価格だが、実勢価格は13万円前後か。(提供:株式会社ニコン)

今回発表された新スキャナは、「COOLSCAN V(ファイブ) ED」、「SUPER COOLSCAN 5000 ED」、「SUPER COOLSCAN 9000 ED」の3機種。まず、「V ED」、「5000 ED」の2機種を11月8日に発売を開始し、その後、詳細時期は未定だが「9000 ED」を発売するとしている。

「V ED」は、35mm/APS対応のパーソナル向け機種。入門機種ながら4,000dpi/14bit入力を実現している。スキャン速度は35mmフィルム1コマあたり約38秒。「5000 ED」は、35mm/APS対応の高級機種。16bit A/D変換により各色65,536階調を実現ているのが特徴だ。さらに、2ラインCCDによりスキャンを高速化、35mmフィルム1コマを約20秒で取り込める。「9000 ED」は、ブローニ対応、1万画素の3ライン白黒リニアCCDを採用したハイエンドモデルだ。

全機種共通では、4,000dpiの低ノイズCCD、スキャナニッコールEDレンズ、LED光源を採用している。また、ゴミや傷などの自動補正機能「Digital ICE4 Advanced」の搭載で、簡単に美しい画像が得られるとしている。

「9000 ED」はブローニ、電子顕微鏡フィルムなども扱えるため、なかなか一般には手が届かない。特殊フィルムを使わない、あるいは使ったとしても稀だという人は、やはり「V ED」か「5000 ED」ということになるだろう。「V ED」でも4000dpi/14bit入力を実現しているので、趣味で利用する程度なら十分だが、今まで捉えきれなかった暗部のディテールまで忠実に再現させたいというハイアマチュアや、より多くの写真を撮る人ならば「5000 ED」がおすすめだ。なお、「V ED」、「5000 ED」共に月産 10,000台を予定している。

「COOLSCAN 5000 ED」の主なスペック

対応原稿:
35mmフィルム(カラー / モノクロ、ポジ / ネガ)、APS フィルム(カラー、ポジ / ネガ)、プレパラート(26×76mm、厚さ0.8〜1.5mm、別売のFH-G1使用)
読み取り画素数:
MA-21、SF-210:3946×5782画素
SA-21、SA-30:3946×5959画素
IA-20(S):2916×4453画素
照明光源:
R、G、B、Ir 4色LED
センサ:
隣接2ライン×3964画素、リニアCCDイメージセンサ
色分解方式:
RGB3色LEDの切り換えによる
最大解像度:
4000 dpi
A/D変換:
16 bit / RGB各色
スキャン時間:
約20秒(35mmフィルム、MA-21使用、4000 dpi)
出力データ:
フルカラー / モノクロ(16または8bit RGB各色)
インターフェース:
USB2.0(Hi-Speed)