5月3日に起こる小惑星Capreraによる恒星食の予報

【2002年4月30日 せんだい宇宙館

小惑星による恒星食の予報をお届け申し上げます。

5月3日の小惑星(479)Caprera による TYC0296-00633-1(mag 11.9)の掩蔽のIOTA による改良予報が発表されました。観測の可能な方は是非ご協力頂きたくお願い申し上げます。また、近隣の方々にも呼びかけをお願い申し上げます。

この予報は、ファインダーチャートとともに、以下のページにおきました。http://www2.synapse.ne.jp/uchukan/

■ 2002.05.03  23h16m JST
恒星  :TYC 0296-00633-1
        赤経 12h 45m 52.134s,赤緯 + 6° 31' 05.26"(J2000) 11.9等
        おとめ座31番星の東 約1° 01' ,おとめ座32番星の南 約1° 09'
小惑星:(479)Caprera  14.7等
減光  :約 2.9等  継続時間は最長 7.5秒
掩蔽帯:東北地方,北海道地方南部
ランク:69ポイント
(ランク=減光の観測される可能性を示す指標。高ポイントほど確率が高い。)

恒星が暗いことを除いて好条件の現象です。掩蔽帯の幅は 94km。掩蔽帯の誤差(1σ)は、掩蔽帯の幅の +/-86% と発表。

改良予報の在所: http://www.oz.net/~stevepr/Asteroids/asteroid.htm

観測に成功されましたら、是非、国立天文台相馬充氏 または、せんだい宇宙館早水勉までご報告をお願いいたします。観測されましたデータは、IOTA,国立天文台,海上保安庁水路部,東亜天文学会 他、広く公開され星食の研究に役立てられます。

必要なデータは、

  1. 観測者氏名
  2. 観測地および観測地の経緯度
  3. 観測開始と観測終了の時刻
  4. 減光が観測されたか? 減光が観測されなくとも重要なデータです。
  5. 減光がおきた場合の時刻:減光開始の時刻および減光終了の時刻
  6. 観測機材
  7. 時刻保持の方法

です。観測は眼視によるものでも重要なデータとなりますが、可能な方は、是非ビデオによる観測をお願いいたします。時刻保持のためには、極力、GPS時計、短波時報(外国)などの正確な時報を用いてください。固定電話による117時報も0.03秒程度の信頼性があります。携帯電話の時報、電波時計、は遅れが大きいので避けてください。

補足

改正された測量法が、本年4月より施行されました。この改正により、経緯度の測定は、これまでの日本測地系に代えて世界測地系に従って行われます。しかしながら、しばらくの期間は両方の測地系が混在して使用されるでしょうから、混乱を避けるため、経緯度の報告の際には基準の測地系も併記いただきますようお願い申し上げます。
参照:国土地理院 http://www.gsi.go.jp/LAW/kaiseijoho.html

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