ドッキング直前のズベズダとISSのランデブーを見よう

【2000年7月25日 アストロアーツ】

日本時間7月12日に打ち上げられた国際宇宙ステーション(ISS)のロシア製サービス棟「ズベズダ」は、ISSに向け順調に飛行中だ。ISSとのドッキングは日本時間26日午前9時45分の予定で、そのようすは、NASA TVにてライブ中継される予定だ。

ISSは現在、アメリカ製の「ユニティ」、ロシア製の「ザーリャ」の2つのモジュールのみで構成されている。「ユニティ」は、追加のISSモジュールやスペースシャトルのためのドッキング・ノードで、「ザーリャ」はISSの電力供給や軌道制御を行なっている。そして「ズベズダ」は、居住区、電力供給機能、ISSの軌道制御などの機能を持ち、今回のドッキングにより、ようやくISSへの乗組員の恒久滞在が可能となる。「ズベズダ」の打ち上げは、本来の予定より2年以上遅れていた。

なお、ドッキングの迫ったISSとズベズダが並んで飛行するようすを、今日の深夜、日本から見ることが出来る(下図)。ただし、条件はあまり良くない。見られる時間は26日の午前2時頃。見える方向は場所によって異なるが、北東〜東の方向の低空。最大高度は、東京で16度、札幌で27度。北東に行くほど条件が良く、西に行くほど条件が悪い。大阪などの西日本では残念ながら観測不能だ。地球の影から出て中空にひとつの光点(ISS)が突然現れ、その約30秒後に3度ほど離れてもうひとつの光点(ズベズダ)も出現し、ならんでゆっくりと高度を下げていくようすが観測できるはずだ。明るさはともに1等〜3等程度。ビデオカメラで撮影に挑戦してみても面白いだろう。

7月26日午前2時頃、ISSとズベズダのランデブーが見られる

ISSやズベズダの軌道変更により、時間やコースがある程度ずれる可能性が高いので、前後10分ぐらい余裕を見て観測に望んで欲しい。

また、26日の3時半ごろにも再びISSとズベズダが日本付近を通過するが、既に薄明が始まっている上に、2時の時よりもさらに低空のため、観測は難しいだろう。

<各地での見え方予報>

  • Heavens-Above (英文)
    まず、[Selecting from our huge database]をクリックし、[Japan]をクリック、そして"Search String"に観測地の都市名を入力して[Submit]をクリック、続いて表示された候補都市一覧から目的の観測地をクリックすればメインページにたどり着く。あとは、"10 day predictions for special interest satellites"から[ISS]または[Zvezda]をクリックすれば、観測可能な日時と高度(Alt.)・方位(Az.)の一覧が表示され、さらにそれぞれの[日付]をクリックすれば星図と通過コースを見ることが出来る。

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