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Book Reviewこだわり天文書評

金井三男さんのWebオリジナルレビューと「星ナビ」月刊ほんナビを掲載しています(不定期更新)。▼天文・宇宙関連書の最新刊リストも掲載。

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金井三男のこだわり天文書評 第百五十五回(4/20)

■宇宙生命学■天体観測に魅せられた人たち■宇宙の終わり

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星ナビ「月刊ほんナビ」(原智子さん他) 星ナビ2021年4月号(4/20)

■最強に面白い!! 相対性理論■続・相対論の正しい間違え方■重力波発見の物語■連星からみた宇宙■なぜか宇宙はちょうどいい

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金井三男さん 金井 三男(かない みつお)

1974〜1989年に東京・渋谷にあった五島プラネタリウムで解説員として活躍の後、(株)東急コミュニティーにて後輩の指導・育成に携わる。現在は首都圏10か所のカルチャーセンターで毎月講演会を行っている。月刊「星ナビ」で、独自の視点から天文や宇宙を追究する「金井三男のこだわり天文夜話」を連載中。

新着レビュー

金井三男金井三男さんによる書評

星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

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新説 宇宙生命学

新説 宇宙生命学

  • 日下部展彦 著、田村元秀 監修
  • カンゼン
  • 240ページ
  • 2021年2月

齢70代になって、やっぱり天文学は変わったと実感を持ったのが本書。本書を読み始めた途端、書斎の棚をひっくり返し、10年以上前の、昔は宇宙生物学とか地球外生命科学など多数の呼び名が提案されていたこの分野の本を引っ張り出し、併読してしまった。中でもフランソワ・ロランら3名の共著『宇宙生物学への招待』(白水社)と、大島泰朗著『宇宙生物学とET探査』(朝日文庫)の2冊は、共にお勧め。

評者の学生時代は、化学と生物学は、まるでいわゆる「タコ型火星人」の時代で、およそ天文学とは無関係、遠い存在だった。同じ理科系のくくりでも、化学の研究室の前を通りかかると、「俺には関係ない」だった。だが、現代は全く時代が変わった。系外惑星が発見され、それもむしろ太陽系型惑星の方が例外に近くなってしまい、私ら地球人がむしろ変な生物なのかもしれないとなると、いやぁ、これは被害甚大ですよ!

おそらく天文学や宇宙科学、あるいは物理学ばかりでなく、哲学や宗教などにも大きな変革が、というより否定を含めて大変化がもたらされるかもと、評者は思うに至った。人間が宇宙では当たり前ではないかもという強迫観念すら抱いてしまう。たとえば、普通の宇宙人は天国や地獄や罪の意識をどんな姿にとらえているのでしょうか…。天文学も楽しいけれど宇宙生物学もたいへん面白いという気持ちが、本書を読むと沸々と湧いてきますよ! お勧めします。

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天体観測に魅せられた人たち

天体観測に魅せられた人たち

  • エミリー・レヴェック 著、川添節子 訳
  • 原書房
  • 322ページ
  • 2021年3月

数年前から続けている、天文学者が何をきっかけにして天文学の道に入ったかを調査している評者にとっては、本書は願ってもいない資料となった。評者自身、小学四年生のころ、近所のお肉屋さんのお兄さんに覗かせてもらった土星の姿に感動感激して、当時東京の本郷にあった○○商会という望遠鏡屋さんでキットを購入し、組み立てあげた(実はその前にガラス鏡のみを購入し磨いたが失敗した)。貴重な体験だった。なにしろ、当時数万円もしたキットだから、八百屋さんに買い物に行く手伝いで等で10円また10円と貯金していったのだ。目標額に達するまでは、夕方の学校に忍び込んで理科室の望遠鏡を使い三人の仲良し達とにわか観測会を行った。ともかく貴重な体験を重ねた。

本書は、現在現役バリバリの天文学者で若手観測者。数々の功績で賞も受けている人だが、中でも中心核に中性子星がある赤色巨星のソーン・ジトコフ天体の候補を世界で初めて観測したことで知られる人。同天体のことも詳しく説明されているが、本書のアチコチに語られている観測や研究を通して知り合った天文学者が語った、天文道に入った動機が語られている部分が特に面白い。要するに、今までに語られることがなかった異色の天文学書なのだ。評者は本書にハマリ、あわてて電車で駅を乗り過ごしそうになったこともしばしばだった。天文学者が変わり者でなく、普通の人であることが、よーく判ります。

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宇宙の終わり

宇宙の終わり

  • ニュートンプレス
  • 143ページ
  • 2020年12月

あの世この世で区別すれば、宇宙はこの世そのもの。つまり天文学が相手になる宇宙だ。従って、宇宙は宗教では調査することはできない。望遠鏡でしか調べることができない対象だ。では、あの世は対象にはならないか。実はそうではなさそう、ということが本書を熟読すると判ってくる。目、すなわち望遠鏡ではγ線・X線・紫外線・可視光線・赤外線・電波で見ることができない、空想ではない実体を、どうやって調べることが可能なのか、実はユニであろうがマルチであろうが、ともかくバースが問題なのだ。訳のわからないことをしゃべっていないで、一体、天国や地獄は、この宇宙のどこにあるの? が問題なのだ。

本書を読んで最初に考えたのが、そのこと。マルチバースの一つが天国で、一つが地獄だとすれば、天国や地獄に行くためには必然的に、ブラックホールを通過するために体が伸ばされ、ちりぢりバラバラにならなければなりませんね。とても昔の宗教者が想像で描いた死や来世への旅どころではない。それどころか、もしかすると神様はダークエネルギーで悪魔はダークマターなのかも。

評者は、この宇宙は将来リップかフリーズすると踏んでいるが、ともかくいずれ訪れるだろうと目されている宇宙の突然死について、読者の皆さんも、是非心して備えておきましょう。本書は、そのための絶好の参考書になりますよ!

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新刊情報

4月20日掲載

ノーベル賞受賞の博士が明かした! 世界一やさしい ブラックホールの話

  • 大須賀健 監修
  • 宝島社

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ネコだらけのOh!宇宙

  • イジー・ハウエル 著、渡部潤一 監修、クレア・ニコラ イラスト、石井克弥 訳
  • 化学同人

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「役に立たない」研究の未来

  • 初田哲男 著、大隅良典 著、隠岐さや香 著、柴藤亮介 編
  • 柏書房

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数学に魅せられて、科学を見失う 物理学と「美しさ」の罠

  • ザビーネ・ホッセンフェルダー 著、吉田三知世 訳
  • みすず書房

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そこを教えてほしかった 理系の雑学

  • おもしろサイエンス学会 編
  • 青春出版社

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国産ロケットH-IIAへの挑戦 日本の主力ロケット開発の軌跡

  • 山勲 著
  • 武久出版ぶQ出版センター

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今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしい 天文学の本

  • 山口弘悦 著、榎戸輝揚 著
  • 日刊工業新聞社

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探究する精神 職業としての基礎科学

  • 大栗博司 著
  • 幻冬舎

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決定版 相対性理論のすべてがわかる本

  • 科学雑学研究倶楽部 編
  • ワン・パブリッシング

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科学の歳事記 どんぐりから宇宙へ

  • 渡辺政隆 著、山本美希 イラスト
  • 教育評論社

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だれもが思う、空と宇宙の「なぜ?」にズバリ回答! みんなのふしぎ100 空と宇宙のふしぎ

  • 八板康麿 著
  • 偕成社

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詩の中の宇宙 マーニーリウス『アストロノミカ』の世界

  • 竹下哲文 著
  • 京都大学学術出版会

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未来をつくる仕事図鑑

  • 学研プラス 編
  • 学研プラス

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3月22日掲載

小さなことにあくせくしなくなる 天文学講座 生き方が変わる壮大な宇宙の話

  • 谷口義明 著
  • PHP研究所

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三体問題 天才たちを悩ませた400年の未解決問題

  • 浅田秀樹 著
  • 講談社

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はやぶさ2の宇宙大航海記

  • 津田雄一 著
  • 宝島社

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中国が宇宙を支配する日 宇宙安保の現代史

  • 青木節子 著
  • 新潮社

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はやぶさ2全軌跡と宇宙の最前線

  • 昭文社 出版 編集部 編
  • 昭文社

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分子地球化学

  • 高橋嘉夫 編
  • 名古屋大学出版会

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天体観測に魅せられた人たち

  • エミリー・レヴェック 著、川添節子 訳
  • 原書房

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宇宙の奇跡を科学する

  • 本間希樹 著
  • 扶桑社

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ニュートン式 超図解 最強に面白い!!銀河

  • 渡部潤一 著、監修
  • ニュートンプレス

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インド宇宙論大全

  • 定方晟 著
  • 春秋社

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ものの大きさ 自然の階層・宇宙の階層

  • 須藤靖 著
  • 東京大学出版会

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宇宙研究のつれづれに 「慣性」と「摩擦」のはざまで

  • 池内了 著
  • 青土社

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古代マヤ文明 栄華と衰亡の3000年

  • 鈴木真太郎 著
  • 中央公論新社

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2月22日掲載

新説 宇宙生命学

  • 日下部展彦 著、田村元秀 監修
  • カンゼン

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ニュートン別冊 超ひも理論と宇宙のすべてを支配する数式 増補第2版

  • ニュートンプレス

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物理学の原理と法則 科学の基礎から「自然の論理」へ

  • 池内了 著
  • 講談社

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マンガ年表 歴史を変えた科学・技術100 上 宇宙・生命・知識

  • 学研プラス 編
  • 学研プラス

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面白いほど科学的な物の見方が身につく 図解 宇宙のひみつ

  • 宮本英昭 監修
  • 宝島社

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宇宙ロケット図鑑

  • 吉川真 監修
  • 成美堂出版

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物理学者のすごい思考法

  • 橋本幸士 著
  • 集英社インターナショナル

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「ニュートリノと重力波」のことが一冊でまるごとわかる

  • 郡和範 著
  • ベレ出版

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宇宙まるごとQ&A

  • 北本俊二 著、原田知広 著、亀田真吾 著
  • 理工図書

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「はやぶさ2」が拓く 人類が宇宙資源を活用する日

  • 川口淳一郎 著
  • ビジネス社

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星をみつめて 京大花山天文台から

  • 花山宇宙文化財団 著
  • 京都新聞出版センター

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星座の起源 古代エジプト・メソポタミアにたどる星座の歴史

  • 近藤二郎 著
  • 誠文堂新光社

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算数・数学で何ができるの? 算数と数学の基本がわかる図鑑

  • DK社 編、松野陽一郎 監修・訳、上原昌子 訳
  • 東京書籍

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短編宇宙

  • 加納朋子 著、川端裕人 著、寺地はるな 著、酉島伝法 著、深緑野分 著、宮澤伊織 著、雪舟えま 著
  • 集英社

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宇宙ラジオ

  • 宇上春彦 著
  • 文芸社

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世界の歩み 地球から宇宙へ

  • 吉村久夫 著
  • 三省堂書店/創英社

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すごい実験

  • 多田将 著
  • 中央公論新社

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入試問題で味わう 東大物理

  • 三澤信也 著
  • オーム社

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学校勝ちぬき戦 実験対決 (36) 太陽と惑星の対決

  • ストーリーa. 著、洪鐘賢 イラスト
  • 朝日新聞出版

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