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Book Reviewこだわり天文書評

金井三男さんのWebオリジナルレビューと「星ナビ」月刊ほんナビを掲載しています(不定期更新)。▼天文・宇宙関連書の最新刊リストも掲載。

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金井三男のこだわり天文書評 第百六十一回(10/20)

■ときめく星空図鑑■100のトピックでたどる 月と人の歴史と物語■ちいさな手のひら事典 月

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星ナビ「月刊ほんナビ」(原智子さん他) 星ナビ2021年10月号(10/20)

■宇宙の謎に迫る■宇宙の謎に迫る 天文学最前線■天文遺産■日本に現れたオーロラの謎■古代文明と星空の謎

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金井三男さん 金井 三男(かない みつお)

1974〜1989年に東京・渋谷にあった五島プラネタリウムで解説員として活躍の後、(株)東急コミュニティーにて後輩の指導・育成に携わる。現在は首都圏10か所のカルチャーセンターで毎月講演会を行っている。月刊「星ナビ」で、独自の視点から天文や宇宙を追究する「金井三男のこだわり天文夜話」を連載中。

新着レビュー

金井三男金井三男さんによる書評

星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

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ときめく星空図鑑

ときめく星空図鑑

  • 永田美絵 著、廣瀬匠 著
  • 山と渓谷社
  • 224ページ
  • 2021年7月

お二人の解説者は、評者がいずれも良く存じ上げた優秀な方。前者は現在コスモプラネタリウム渋谷におられ、と言うより元五島プラネタリウムの解説員で、良き仲間だった方。後者はアストロアーツでお世話になっている方。だからというわけでは決してない。言わば天文が取り持つ縁繋がりである。

永田さんの星座の話は、評者の原点でもある。今は各地のカルチャーセンターで、講座冒頭でその晩21時の星空解説では、もちろんステラナビゲータを利用して代表的星座と天体解説から始める。受講者の皆さんにとって、スムーズに会話が進むからだ。やっぱり天文学は、評者ばかりか一般の皆さんにとっても星座や天体の話ですよね。だから現代の天文学者が「自分は星座を1つも知らない」なんてぬけぬけと言っているのを読むと、評者は無性に腹が立つ。だって、昔の天文学者は誰もが夜空を見て、あるいは望遠鏡を覗いて、一つ一つの恒星を知り、天体や宇宙についてなぜアレはそうあるのだろうと不思議に思ったことから、始まったのだ。古代の天文学者は、それを線でつなぎ、神話を想像するしかなかったが、望遠鏡が発明され、科学的に研究が進むようになり、現代天文学に到達したのだ。

廣瀬さんのお話も、インド天文学を研究したご経歴からギリシャやインドの宇宙観、日本人のそれ、宇宙の大規模構造・膨張宇宙論・宇宙人など面白い。お勧めです。

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図説 100のトピックでたどる 月と人の歴史と物語

図説 100のトピックでたどる 月と人の歴史と物語

  • デイヴィッド・ウォームフラッシュ 著、露久保由美子 訳
  • 原書房
  • 284ページ
  • 2021年8月

月と言えば日本人は、月に魔女の横顔を見る欧米人と異なり、月に団子とお月見を楽しんだものだ。科学に目を向ければ、ダ・ビンチは三日月の暗い側がボンヤリ光っているのが地球による太陽の反射光であることに気づき、コペルニクスは月の公転により星食や日食が起こるのなら、地球が太陽の周りを公転していても良いことに気づいた。ハリオットやガリレオが月面にクレーターや海を見つけ、ニュートンが月の運動から万有引力の法則を見つけ、グリュイテュルゼンは月人の存在を考え、ジュール・ヴェルヌは月旅行を考案し、ツィオルコフスキーを経てアポロに繋がった…といった科学の発展は、天文学に止まらず、人類史の中で燦然と輝いている。

面白いですよ、本書は改めて月と人類の関わり合いを考えさせてくれること、間違いありません。とくに評者が感動したのは、「月の歴史を解明する」のコーナーで語られている、1975年に発表されたハートマンとデイヴィスによる、いわゆる月と地球形成初期の大衝突に関するくだり。2021年の現代では、ほぼ定説になった。

残念ながら、いずれにもわれらが日本の同朋は関わってこない。「かぐや」の活躍も、革命的とまでは行かない。お月見の際には、なにか突拍子もない発見がもたらせられたいものだ。そして本書最終章「月面インフラの構築」で日本の天文学者の活躍を、是非とも期待したい。ともかく、本書は表題のとおり、月について深く考えさせられる良書である。

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ちいさな手のひら事典 月

ちいさな手のひら事典 月

  • ブリジット・ビュラール=コルドー 著、佐伯和人 監修、いぶきけい 訳
  • グラフィック社
  • 176ページ
  • 2021年7月

題名どおり手のひらに乗るサイズの小さな本だが、漢字が多く、おまけに読み仮名が書かれていない、決して子供向きの本ではない。しかも内容は明らかに大人が読む本。フランス人の著者はジャーナリストで作家。著者紹介では、自然やエコロジー関係の著作が多いとある。いわゆる科学書とは言いがたいが、月の歴史から始まって、地形、月の運動、月の見え方、地球潮汐、暦など、前半では月の科学に終始し、中盤では月が関わる宗教、魔女信仰、芸術、文学、漫画や映画と続く。後半で、ここが従来の月に関する作品ではほとんど真面目に扱われない詩歌、童謡、月に関わる植物、犯罪、恋愛、性行為、美容(特に髪の毛)、料理、洗濯など様々な事柄が語られている。

評者は月夜に犯罪をすすめるわけでは当然ないが、月光がくまなく辺りを照らしてくれる月夜は、犯罪が起こりやすいそうだ。室内侵入盗や屋根歩きなどが横行し、金をくすねるなど…気をつけましょう。また、欧米では満月の夜、刃の輝きが失われないように、古いナイフは月光を避けて棚に収めておく方が良いと信じられているという。ホントかな?

月が昇ってくるときは自然界で、受益が根から葉の隅々まで行き渡るように、人間の性的欲望が高まるという。これもホントかな? ともかく、本書は小さいにもかかわらず、月のありとあらゆる雑学が盛り沢山なのである。お勧めします。

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新刊情報

10月20日掲載

物理学者、SF映画にハマる 「時間」と「宇宙」を巡る考察

  • 高水裕一 著
  • 光文社

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世界の宇宙ビジネス法

  • 小塚荘一郎 編、笹岡愛美 編
  • 商事法務

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成澤広幸の 星空撮影塾 決定版

  • 成澤広幸 著
  • 双葉社

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宇宙はなぜ物質でできているのか 素粒子の謎とKEKの挑戦

  • 小林誠 編著
  • 集英社

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日本宇宙開発夜話

  • 稲田伊彦 著、斎藤幹雄 著、富田忠治 著、吉川一雄 著
  • 東京図書出版

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「はやぶさ2」のはるかな旅 史上初の挑戦とチームワーク

  • 的川泰宣 監修
  • 小学館

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6つの物語でたどるビッグバンから地球外生命まで 現代天文学の到達点を語る

  • マシュー・マルカン 編、ベンジャミン・ザッカーマン 編、岡村定矩 訳
  • 日本評論社

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宇宙飛行士の教科書

  • 井上夏彦 監修、堂山浩太郎 監修、Z会グループ 編、Space BD株式会社 編、北川達夫 訳
  • 観世音

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月のこよみ 2022 365日の月の満ち欠けがわかる

  • 相馬充 監修
  • 誠文堂新光社

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Newtonライト3.0 超ひも理論

  • ニュートンプレス

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宇宙からの地球観測 地球物理量の計測原理

  • 島田政信 著
  • 東京電機大学出版局

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火星に住むつもりです 〜二酸化炭素が地球を救う〜

  • 村木風海 著
  • 光文社

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すみだモダン 手仕事から宇宙開発まで、“最先端の下町”のつくり方。

  • 墨田区産業観光部産業振興課 編
  • ハースト婦人画報社

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時間のしくみを科学する

  • ギヨーム・デュプラ 著、オリヴィエ・カーボネル 著、遠藤ゆかり 訳
  • 創元社

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9月21日掲載

ニュートン別冊 宇宙のはじまり

  • ニュートンプレス

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天体観測手帳2022

  • 早水勉 著
  • 技術評論社

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面白くて眠れなくなる天文学

  • 縣秀彦 著
  • PHP研究所

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宇宙を統べる方程式 高校数学からの宇宙論入門

  • 吉田伸夫 著
  • 講談社

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宇宙の終わりに何が起こるのか

  • ケイティ・マック 著、吉田三知世 訳
  • 講談社

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宇宙機の熱設計

  • 大西晃 他 編
  • 名古屋大学出版会

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天文アマチュアのための 屈折望遠鏡光学入門

  • 吉田正太郎 著
  • 誠文堂新光社

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天文アマチュアのための 反射望遠鏡光学入門

  • 吉田正太郎 著
  • 誠文堂新光社

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時空旅人別冊 宇宙開発史

  • 三栄書房

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NASAアート グラフィックスで巡るミッションの記録

  • ピアース・ビゾニー 著、堀口容子 訳
  • グラフィック社

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宇宙への扉をあけよう ホーキング博士の宇宙ノンフィクション

  • ルーシー&スティーヴン・ホーキング 著、佐藤勝彦 監修、さくまゆみこ 訳
  • 岩崎書店

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Newtonライト2.0 パラドックス 宇宙・物理編

  • ニュートンプレス

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リ・デザイン思考法 宇宙開発から生まれた発想ツール

  • 山方健士 著、湊宣明 著
  • 実務教育出版

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太陽系と惑星 シリーズ現代の天文学[第2版]

  • 渡部潤一 編、井田茂 編、佐々木晶 編
  • 日本評論社

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中学受験 合格する理科の授業 地学・化学編

  • 立木秀知 著
  • 実務教育出版

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1日1ページ 物理の教養365

  • クリフォード・A・ピックオーバー 著、川村康文 監修、山本常芳子 訳
  • ニュートンプレス

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仏教は宇宙をどう見たか アビダルマ仏教の科学的世界観

  • 佐々木閑 著
  • 化学同人

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イーロン・マスク 次の標的 「IoBビジネス」とは何か

  • 浜田和幸 著
  • 祥伝社

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ホーキング,ホーキング 自らの神話を構築した天才の知られざる物語

  • チャールズ・サイフェ 著、塩原通緒 訳
  • 青土社

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宇宙を解く唯一の科学 熱力学

  • ポール・セン 著、水谷淳 訳
  • 河出書房新社

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8月20日掲載

星空教室 秋の星座 秋に見える星や星座をやさしく解説

  • 藤井旭 著
  • 誠文堂新光社

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生き物がいるかもしれない星の図鑑 太陽系や系外惑星、億兆の中に生命はあるか

  • 荒舩良孝 著
  • SBクリエイティブ

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100のトピックでたどる 月と人の歴史と物語

  • デイヴィッド・ウォームフラッシュ 著、露久保由美子 訳
  • 原書房

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古代文明と星空の謎

  • 渡部潤一 著
  • 筑摩書房

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山田慶兒著作集 (3) 天文暦学・宇宙論

  • 『山田慶兒著作集』編集委員会 編
  • 臨川書店

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天文宇宙検定公式テキスト 2級 銀河博士 2021-2022年版

  • 天文宇宙検定委員会 編
  • 恒星社厚生閣

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天文宇宙検定公式テキスト 3級 星空博士 2021-2022年版

  • 天文宇宙検定委員会 編
  • 恒星社厚生閣

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天文宇宙検定公式テキスト 4級 星博士ジュニア 2021-2022年版

  • 天文宇宙検定委員会 編
  • 恒星社厚生閣

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国際開発ジャーナル 2021年8月号 No.776 宇宙に煌めくフロンティア 進む衛星活用の社会実装

  • 国際開発ジャーナル社

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衛星通信ガイドブック2021

  • サテマガ・ビー・アイ

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時間の日本史 日本人はいかに「時」を創ってきたのか

  • 佐々木勝浩 著、井上毅 著、広田雅将 著、細川瑞彦 著、藤沢健太 著
  • 小学館

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一般相対論を超える 重力理論と宇宙論

  • 向山信治 著
  • サイエンス社

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Dr. Nodaの宇宙料理店

  • 野田学 著
  • プレアデス出版

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星空教室 夏の星座 秋に見える星や星座をやさしく解説

  • 藤井旭 著
  • 誠文堂新光社

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