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Book Reviewこだわり天文書評

金井三男さんのWebオリジナルレビューと「星ナビ」月刊ほんナビを掲載しています(不定期更新)。▼天文・宇宙関連書の最新刊リストも掲載。

旬のトピック ブラックホールはやぶさ

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金井三男のこだわり天文書評 第百三十三回(6/20)

■ヤバい宇宙図鑑■時間のすべて■電子レンジのようなもの(仮)を使って重力波を作ろう■ブラックホールの理論と観測入門

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星ナビ「月刊ほんナビ」(原智子さん他) 星ナビ2019年6月号(6/20)

■ヒトはなぜ宇宙に魅かれるのか■古代の星空を読み解く■天文学者■「第二の地球」を発見せよ!■火星の遺跡

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金井三男さん 金井 三男(かない みつお)

1974〜1989年に東京・渋谷にあった五島プラネタリウムで解説員として活躍の後、(株)東急コミュニティーにて後輩の指導・育成に携わる。現在は首都圏10か所のカルチャーセンターで毎月講演会を行っている。月刊「星ナビ」で、独自の視点から天文や宇宙を追究する「金井三男のこだわり天文夜話」を連載中。

新着レビュー

金井三男金井三男さんによる書評

星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

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元JAXA研究員も驚いた! ヤバい宇宙図鑑
 

元JAXA研究員も驚いた! ヤバい宇宙図鑑

  • 谷岡憲隆 著
  • 青春出版社
  • 19×13cm、144ページ
  • 2019年4月
  • ISBN 978-4413231206

著者がお生まれになった年はあいにく不明だが、評者が教員に就職した同年東大宇宙研に就職されたので、多分同世代の方。あの歴史的な衛星「おおすみ」の開発に携わられた実力者。その後、評者が五島の解説員に滑り込んだ1974年宇宙開発事業団に転職され、数々のプロジェクトに参画されたという。そんな方が書いた子供向けの本だから、評者もガンバラナクッチャとチョー刺激を受けた。本書題名にもあるヤバいが連発された内容で、これを大人が知らないというのはチョーヤバい。

すなわち、本書に記された最新情報をもしや1つでもご存じなかったなら、チョーヤバいことなのだ! たとえば、宇宙に無重力空間がないとか、宇宙服は100kg以上あるのに重くないとか、宇宙に行くと力士に似てくるとか、洗濯しなくても宇宙服は匂わない等々。では、地上では何故反対のことになるのだろう、更に皆さん誰もがごく日常的にお使いになるトイレ(お手洗いは死語になった?)が実は宇宙では大問題なのだ、と考えると、地球という場所が生命の存在に適合した、宇宙ではむしろ特殊と言っても良い場所である事が、大人にはよくわかるのだ。

どうです皆さん。この際、本書をじっくりお読みになって、人類や生命体が住む地球についてじっくり考えてみませんか。

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時間の正体が3時間でザっとわかる! 時間のすべて
 

時間の正体が3時間でザっとわかる! 時間のすべて

  • ニュートンプレス
  • 23.4×18cm、64ページ
  • 2019年4月
  • ISBN 978-4315521566

このところ、車の事故が相次いでいる。高齢者だから、車社会だから、自動運転なんてもってのほかなど、様々な意見が飛び交っている。確かに運動神経や反射神経の衰えもあるだろう。それに加えて、瞼(まぶた)が重くなっていることも原因に違いない。視線の上方向にある青や赤の信号が見えないのだ。だから、特に高齢者の皆さん、意識して星空を見上げよう。そして瞳をバッチリ開けるようにトレーニングしよう。そうすれば、10歳くらいの子供の瞳が開く1cmとは行かないにしても、普通2mmほどしか開かない80歳でも4〜5mmは開くようになるのではないだろうか。

ところで評者は本書3ページと18ページの記事を読んで、新説を構築した。脳の処理に時間がかかるため、現在は少し過去の出来事を見ているという。つまり今は今じゃなく、その間に確実に車は前に進んでいる! というわけ。衝突が起こった後に衝突を見ている。

では、今というのは一体何だ。夜空を見ていると、天体は全部過去のもの。しかも全部時代が異なる。これって、面白いですよね。かき混ぜたコーヒーが絶対に元に戻らないという記事も面白いですよ。更に体感時計や体内時計も勉強になる。最後に、夜のスマホは絶対にやめよう。中枢時計や末梢時計の連携に狂いが生じるからだ。時って実に謎だらけ!

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電子レンジのようなもの(仮)を使って重力波を作ろう
 

電子レンジのようなもの(仮)を使って重力波を作ろう

  • 蒼馬竜 著
  • 暗黒通信団
  • 32ページ
  • 2019年1月
  • ISBN 978-4873102283

例によって、出版社(というより団体)も著者の正体も不明の本シリーズ。近いうちに調べに行こうかと思ったが、住所は私書箱番号だけ。電話番号なし。著者略歴なども無記入。評者学生時代(半世紀前)、大学の物理研究室では、ヨレヨレの白衣(評者の天文学研究室では捨ててあった化学研究室のシミばかりの黒衣を拾って再利用した、何しろ防寒着は白い必要なし)をまとった実験物理の皆さんと、パリパリの真っ白な理論物理の格好マンとが幅をきかせていたが、著者は理論実験物理学者なのだろう。何しろ、皆さんの家に(我が家にも)ある電子レンジで重力波を作ろうというもくろみなのだから。

だがあいにくなことで、22ページ(ごく小冊子なので本書は32ページまでしかない)に書かれているように、本書の内容は、理論家の計算練習程度の意味しかないという。なぜ著者は本書を執筆したのかと自問自答しているのだ! 特に意味はないそうで、締め言葉はエル・プサイ・コングルゥ(ウィキペディアにあるそうですよ)。ともかく、本書は理論家が好むように謎だらけ。行列式やインテグラルなど、得意とされる方はお読みください。

でもね、こういった発想そのものが凄いじゃありませんか。評者は2度と読みたくはないが、我が家の書斎にずっとしまっておこうと考えている。何しろサイズも厚みも、ほとんどない本ですから。好きな人にはお勧めします。

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ブラックホールの理論と観測入門
 

ブラックホールの理論と観測入門

  • 茗荷さくら 著
  • 暗黒通信団
  • 15ページ
  • 2019年5月
  • ISBN 978-4873102313

並の週刊誌より安い本。たったの250円! だが18〜19世紀のミッチェルやラプラスの古典力学でのそれや、シュヴァルツシルト解、ライスナー・ノルドシュトルム解、コンパクト天体、ブラックホール唯一性定理、宇宙検閲官仮説、ブラックホールの蒸発、いて座A*、未解決問題と、ブラックホールに相応しく、密度が非常に濃い本書である。

現代物理学書である故に、数式は当然いくらかあるが、今回同時にご紹介した「電子レンジのようなもの(仮)を使って重力波を作ろう」ほどではない。特にいて座A*の説明は、一読に値する。また、続く重力波の発見の説明も是非読んでいただきたい。両方併せて2頁ちょっとで数式も全くないから、気楽に読めますよ。

だが、本書最大のミステリーは、見開きで右ページ下に書かれた、というより描かれたスペクトル吸収線のような黒い線マーク。これについての説明は本書のどこにもなく、しかもパターンが全ページ異なっているのだ。何を意味しているのか、全く不明である。いずれ、手紙で質問したいところ。もう一つ、乱丁、落丁がある本は在庫がある限りお取り替えいたします、とある後に、「私は宇宙検閲官だ」と名乗る方の検閲はお断りしますとある。こんなことが堂々と書かれている本を、皆さんは持っていたくありませんか? 申し上げるまでもなく、評者は宝箱に入れて孫の時代まで保管しておきたいと思います。

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新刊情報

6月20日掲載

プリンシピア 自然哲学の数学的原理 第1編 物体の運動

  • アイザック・ニュートン 著、中野猿人 訳
  • 講談社
  • ISBN 978-4065163870

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宇宙大図鑑200 この一冊で宇宙のことがすべてわかる!

  • ニュートンプレス
  • ISBN 978-4315521689

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ズーム・イン・ユニバース 1062倍のスケールをたどる極大から極小への旅

  • ケイレブ・シャーフ 著、渡部潤一 監修、川上紳一 監修、山岸明彦 監修、小芦雅斗 監修、ロン・ミラー イラスト、5Wインフォグラフィックス イラスト、佐藤やえ 訳
  • みすず書房
  • ISBN 978-4622087991

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太陽は地球と人類にどう影響を与えているか

  • 花岡庸一郎 著
  • 光文社
  • ISBN 978-4334044176

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アポロ11号月着陸50周年記念 月へ 人類史上最大の冒険

  • ロッド・パイル 著、最所篤子 訳
  • 三省堂
  • ISBN 978-4385162447

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星へのプレリュード [新世紀版]

  • 佐治晴夫 著
  • 一藝社
  • ISBN 978-4863591943

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宇宙探査ってどこまで進んでいる? 新型ロケット、月面基地建設、火星移住計画まで

  • 寺薗淳也 著
  • 誠文堂新光社
  • ISBN 978-4416619605

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月刊たくさんのふしぎ ブラックホールってなんだろう?

  • 嶺重慎 著、倉部今日子 イラスト
  • 福音館書店
  • ASIN B07RP4VK6B

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上下する天文 キトラ・高松塚古墳の謎

  • 来村多加史 著
  • 教育評論社
  • ISBN 978-4866240220

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誰かに話したくなる! 地球のふしぎ大全

  • 荒舩良孝 著、監修
  • 永岡書店
  • ISBN 978-4522437346

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天体物理学

  • Arnab Rai Choudhuri 著、森正樹 訳
  • 森北出版
  • ISBN 978-4627275119

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科学者は、なぜ軍事研究に手を染めてはいけないか

  • 池内了 著
  • みすず書房
  • ISBN 978-4622088141

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オーロラみつけた

  • 片岡龍峰 著、川添むつみ 著
  • ジャムハウス
  • ISBN 978-4906768677

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5月20日掲載

シリーズ現代の天文学3 宇宙論II 宇宙の進化

  • 二間瀬敏史 編、池内了 編、千葉柾司 編
  • 日本評論社
  • ISBN 978-4535607538

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NASAを築いた人と技術 巨大システム開発の技術文化

  • 佐藤靖 著
  • 東京大学出版会
  • ISBN 978-4130603232

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太陽活動と気候変動 フランス天文学黎明期からの成果に基づいて

  • エリザベート・ネム・リブ 著、ジェラール・チュイリエ 著、北井礼三郎 訳
  • 恒星社厚生閣
  • ISBN 978-4769916345

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宇宙プロジェクトがまるごとわかる本

  • エイ出版社編集部 編
  • エイ出版社
  • ISBN 978-4777955138

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人類、宇宙に住む 実現への3つのステップ

  • ミチオ・カク 著、斉藤隆央 訳
  • NHK出版
  • ISBN 978-4140817766

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元JAXA研究員も驚いた! ヤバい宇宙図鑑

  • 谷岡憲隆 著
  • 青春出版社
  • ISBN 978-4413231206

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逐条解説 宇宙二法

  • 宇賀克也 著
  • 弘文堂
  • ISBN 978-4335357916

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4月22日掲載

トコトンやさしい宇宙ロケットの本

  • 的川泰宣 著
  • 日刊工業新聞社
  • ISBN 978-4526079757

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分野別学習ノート 天気・天体・大地

  • 西川典克 著、宮崎彰嗣 編
  • 清風堂書店
  • ISBN 978-4883139675

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天体写真撮影テクニック 星空写真撮影術 [改訂版]

  • 星ナビ編集部 編
  • KADOKAWA
  • ISBN 978-4048997041

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中学3年分の生物・地学が面白いほど解ける65のルール

  • 左巻健男 著
  • 明日香出版社
  • ISBN 978-4756920225

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図解 奇跡のしくみを解き明かす! 「地球」の設計図

  • 斎藤靖二 監修
  • 青春出版社
  • ISBN 978-4413112888

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ナショナルジオグラフィック にわかには信じがたい本当にあったこと

  • デビッド・ブラウン 編、ナショナルジオグラフィック 編
  • 日経ナショナルジオグラフィック社
  • ISBN 978-4863134409

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星の文人 野尻抱影伝

  • 石田五郎 著
  • 中央公論新社
  • ISBN 978-4122066892

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