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Book Reviewこだわり天文書評

金井三男さんのWebオリジナルレビューと「星ナビ」月刊ほんナビを掲載しています(不定期更新)。▼天文・宇宙関連書の最新刊リストも掲載。

旬のトピック 重力波系外惑星土星

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金井三男のこだわり天文書評 第百十四回(11/20)

■重力波 発見!■超ひも理論■アインシュタイン■大人が読みたいニュートンの話

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星ナビ「月刊ほんナビ」(原智子さん他) 星ナビ2017年11月号(11/20)

■物理2600年の歴史を変えた51のスケッチ■古代文明に刻まれた宇宙■歴史のなかの天文■星界の報告■ドリーム■秒速8キロメートルの宇宙から

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金井三男さん 金井 三男(かない みつお)

1974〜1989年に東京・渋谷にあった五島プラネタリウムで解説員として活躍の後、(株)東急コミュニティーにて後輩の指導・育成に携わる。現在は首都圏10か所のカルチャーセンターで毎月講演会を行っている。月刊「星ナビ」で、独自の視点から天文や宇宙を追究する「金井三男のこだわり天文夜話」を連載中。

新着レビュー

金井三男金井三男さんによる書評

星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

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重力波 発見! 新しい天文学の扉を開く黄金のカギ
 

重力波 発見! 新しい天文学の扉を開く黄金のカギ

  • 高橋真理子 著
  • 新潮社
  • 19×13cm、271ページ
  • 2017年9月
  • ISBN 978-4106038167

判りやすく重力波について紹介した本。いえいえ、そればかりでなく空間(宇宙)+時間、すなわち時空間、つまり物理現象が起こるこの世界について、物理の本としては珍しく数式を使わずに(ごく一部にはある)説明していることは、ご本人もおっしゃるとおり、さすが大新聞の科学記者である。そればかりか、古事記・日本書紀まで登場するほど話題が豊富! 一例は、ラテン語のUnus(一つの)+Vertere(…に変わる)→Universus→Universe英語への変遷、ギリシャのイオニア学派の造語Cosmosは、本来「秩序」という意味で「宇宙」に変わったが、「見かけ」という意味からCosmetics「化粧品」にもなったとか、南スーダンのヌアー族やミャンマーのカナン族には「時間」という単語がない、ニュートンはアセクシャルだった(ご存じですか?)等々。

実は評者はかなり前に著者から取材を受けたことがある。プラネタリウムの解説員時代のこと。新聞に週一で連載されたコラムの件で、である。記者の方が入れ替わり立ち替わり、小部屋で突っ込みの尋問・質問取材を受けたのだ。みなさんさすがの方々ばかりだったが、本書著者はその中で女性記者2人の内の一人。東大物理学科卒の人はさすがと、鮮明に印象づけられた。今でも連載コラムは大切にファイルして我が書斎コーナーの一角を占有している。今後の宇宙論の展開を理解するためにも、ぜひともお勧めします。

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超ひも理論 すべては「ひも」で,できている!
 

超ひも理論 すべては「ひも」で,できている!

  • ニュートンプレス
  • 24×17.8cm、64ページ
  • 2017年9月
  • ISBN 978-4315520668

評者は、科学が17世紀に一大発展を遂げたのは、望遠鏡と顕微鏡のおかげだと確信している。もちろん望遠鏡はガリレオ、顕微鏡はレーウェンフック(ついでにフックも)でいずれも発明者ではないが、この人たちが登場しなければ、大宇宙もミクロ世界も解明できなかったからだ。だが、今や望遠鏡がいくら巨大になって宇宙空間を飛び回りながら宇宙の晴れ上がり直後まで見えるようになっても、はたまたIPS細胞やらナントカクオークなどが判るようになっても、宇宙がひもでできており、2個のブレーンが衝突してビッグバンが発生したなんて、簡単に理解できますか。

それが本書で可能になるのだ。評者も、はっきり言ってつい最近までは、なにやら物理学者がワケのわからないことをのたまわっている程度にしか思っていなかった。何しろ学生時代に、恩師から時空間は三次元空間軸に時間軸が加わったものと教示いただいて、ヘェっと思い、それ以来進化しなかったからだ。だが、本書を読んで、それも各項目の太字・蛍光ペン部分を読んだだけで、説明が理解できてしまったのだ。当然ニュートンさんお得意の大きなイラストも判りやすく、ともかくごくあっさりと完読となった。あのワケがわからなかった現代宇宙論がワケがわかるようになったのである。宇宙が10の500乗あることも恐れるに足らず。それにしても天国と地獄、どこに行ってしまったのでしょう?

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アインシュタイン 大人の科学伝記 天才物理学者の見たこと、考えたこと、話したこと
 

アインシュタイン 大人の科学伝記 天才物理学者の見たこと、考えたこと、話したこと

  • 新堂進 著
  • SBクリエイティブ
  • 17.2×11.4cm、192ページ
  • 2017年9月
  • ISBN 978-4797389166

この偉人の伝記は、やや大げさに申し上げて五万や十万では済まないが、ご自身「筋金入り」を標榜するアインシュタイン・ファンが書いた本。60冊以上は読んだという。評者には筋金が入っていないので、その1/6程度。従って、特殊相対性理論の論文のオープニングページとは、本書で初対面である。そればかりでなく、この偉人の68を数える名言と28の実話物語の収録は、それだけで価値が高い。4個のコラムも面白いですよ。

ともかく、個々の記事については、本書で十二分にお楽しみいただくこととして、ここでは評者がかねてから関心を持っている幼少時〜青年期の天才(評者とは真反対)の生い立ちと、ナチス・ドイツからの亡命と、女性問題(なぜ離婚したか)と、原爆問題(ラッセル・アインシュタイン宣言の経緯)と、脳を含めた遺品処理と、そして何よりも宇宙論にかかわる諸問題が、もちろん完全に明らかになるわけではないが、本書で理解を深めることができたこと、著者に「大変ありがとう」と申し上げたい。

まだ評者には、アルゴル・アルマーズ・ベテルギウス・ミラのオタクという肩書きがあるので、著者の後を追っかけるファンにまで至ってはいないが、著者の気持ちは十二分に理解できるのだ。読者のみなさん、胃潰瘍と肝臓病と心臓病と扁平足と拡張蛇行静脈と死因となった腹部動脈瘤にも、十二分に気をつけよう! 良い本ですよ。

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大人が読みたいニュートンの話 万有引力の法則の「完成」はリンゴが落ちて22年後だった!?
 

大人が読みたいニュートンの話 万有引力の法則の「完成」はリンゴが落ちて22年後だった!?

  • 石川憲二 著
  • 日刊工業新聞社
  • 18.4×12.8cm、144ページ
  • 2017年9月
  • ISBN 978-4526077517

言うまでもなく、本書は科学雑誌ではなく、ニュートンの伝記である。それも、万有引力の発見に特化した本である。副題にあるリンゴ落下目撃談(1665または6年)は、小学生でもよく知っているエピソード。74〜85頁の記事によれば、それが英国に伝来したばかりのケントの花という、傷みやすい、故に枯れやすく落下しやすい、調理の下味用に使われた種類で、美味しい果物ではなかったとか、ニュートンから万有引力を教えてもらったハレーが出版資金を援助したプリンキピアが出版された1687年よりさらに後の1726年4月25日(ユリウス暦)だったという。皆さんは、約70年も前のこと、記憶しています? これって、例え話・作り話といった方が正確なのではないでしょうか。

あるいは、ニュートンが虹は七色と言ったのは、音階のドレミファソラシ(ド)と無理矢理関連づけたという説も紹介されている。大体、虹は五色、六色、八色と、世界各地ではバラバラなのだ。本書には書かれていないが、日本で七色というのは、青い目の欧米人は識別できない藍色を認識するからだそうだ。その他、本書は子供が読んでもビックリのエピソードで溢れている。面白いですよ。

今やニュートン力学は古典となり、重力波やブレーン宇宙論など、かつては想像すらできなかったものの時代。ひとつこの際じっくりとニュートンについて学んでみませんか。

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新刊情報

11月20日更新

地球外生命探査

  • 日経サイエンス編集部 編
  • 日本経済新聞出版社
  • ISBN 978-4532512231

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宇宙の観測 I 光・赤外天文学

  • 家正則、岩室史英、舞原俊憲 編
  • 日本評論社
  • ISBN 978-4535607651

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宇宙用語図鑑

  • 二間瀬敏史 著、中村俊宏 編、徳丸ゆう イラスト
  • マガジンハウス
  • ISBN 978-4838729739

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幻の惑星ヴァルカン アインシュタインはいかにして惑星を破壊したのか

  • トマス・レヴェンソン 著、小林由香利 訳
  • 亜紀書房
  • ISBN 978-4750515281

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ニッポン宇宙開発秘史 元祖鳥人間から民間ロケットへ

  • 的川泰宣 著
  • NHK出版
  • ISBN 978-4140885338

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重力で宇宙を見る 重力波と重力レンズが明かす、宇宙はじまりの謎

  • 二間瀬敏史 著
  • 河出書房新社
  • ISBN 978-4309253749

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10月20日更新

完訳 天球回転論

  • ニコラウス・コペルニクス 著、高橋憲一 訳・解説
  • みすず書房
  • ISBN 978-4622086314

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宇宙を見た人たち 現代天文学入門

  • 二間瀬敏史 著
  • 海鳴社
  • ISBN 978-4875253358

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宇宙誕生 時間をさかのぼり、究極の謎にせまる

  • ニュートンプレス
  • ISBN 978-4315520774

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月のこよみ 2018 365日の月の満ち欠けがわかる

  • 相馬充 監修
  • 誠文堂新光社
  • ISBN 978-4416717073

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月のきほん ウサギの模様はなぜ見える?満ち欠けの仕組みは?素朴な疑問からわかる月の話

  • 白尾元理 著
  • 誠文堂新光社
  • ISBN 978-4416617595

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世界“宇宙誌”大図鑑

  • マイケル・ベンソン 著、野下祥子 訳
  • 東洋書林
  • ISBN 978-4887218246

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眠れなくなるほど宇宙がおもしろくなる本

  • 縣秀彦 監修
  • 宝島社
  • ISBN 978-4800275332

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重力波 発見! 新しい天文学の扉を開く黄金のカギ

  • 高橋真理子 著
  • 新潮社
  • ISBN 978-4106038167

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ネコ博士が語る 宇宙のふしぎ

  • ドミニク・ウォーリマン 著、ベン・ニューマン イラスト、日暮雅通 訳、山崎直子 監修
  • 徳間書店
  • ISBN 978-4198644680

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9月20日更新

惑星探査機の軌道計算入門 宇宙飛翔力学への誘い

  • 半揚稔雄 著
  • 日本評論社
  • ISBN 978-4535788459

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写真で見る 星と伝説 秋と冬の星

  • 野尻抱影 著、てづかあけみ イラスト、八板康麿 写真
  • 偕成社
  • ISBN 978-4035090502

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天体観測手帳2018

  • 早水勉 著
  • 技術評論社
  • ISBN 978-4774191539

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メシエ天体&NGC天体 ビジュアルガイド

  • 中西昭雄 著
  • 誠文堂新光社
  • ISBN 978-4416717295

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プラネタリウム名解説者が教えてくれる 新版 よくわかる星空案内

  • 木村直人 著
  • 誠文堂新光社
  • ISBN 978-4416717424

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宇宙ビジネス入門 NewSpace革命の全貌

  • 石田真康 著
  • 日経BP社
  • ISBN 978-4822255046

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眠れなくなる宇宙といのちのはなし

  • 佐藤勝彦、長崎訓子 著
  • 講談社
  • ISBN 978-4061333314

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重力波で見える宇宙のはじまり 「時空のゆがみ」から宇宙進化を探る

  • ピエール・ビネトリュイ 著、安東正樹 監修、岡田好惠 訳
  • 講談社
  • ISBN 978-4065020272

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わかるよ!天体1 太陽

  • NIKK映像
  • ISBN 978-4931258532

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